【第2章】愛してるって言われても困る。【東京卍リベンジャーズ】

エマちゃんのヤキモチ ページ27

「もう、知らない！」





俺は、これでもかというほどボコボコにされ、怒ったヒナも何処かへ行ってしまった



ヒナって本当に女の子ダヨネ…？結構まじな力で殴られたんだけど俺…





「こっわぁ」




「あんた、あんな怖い彼女居るならぼーっとしてないでもっと気をつけなよ」




少し離れた所で俺が殴られるのを見ていたエマちゃんがヒナの後ろ姿を見ながら声をかけて来る




今日のことで前方不注意には気をつけようと肝に免じました…





「しかもあの子さー、なーんかA姉に馴れ馴れしかったし」




口を尖らせながらそう言うエマちゃんは、どこが不機嫌そうな顔をしている




そういえば、さっきからエマちゃんはAさんのことをA姉って呼んでるけど、もしかして2人は姉妹なのか？それにしては雰囲気が違いすぎる気もするけど





「ちょっとエマ、ヒナちゃんのことあんま悪く言っちゃダメだよ。武道君の大事な彼女ちゃんなんだから」





「え、別にウチは悪く言おうとしたわけじゃ…」





「おいA、こっち来い！！」




「はーい！」




何か言おうとしたAさんに、先に鳥居の下に集まっていたドラケン君から声がかかった





その時横を向いたAさんの腕に、総長補佐という刺繍が縫ってあるのが見えた。初めてナオトに顔写真を見せてもらった時は信じられなかったけど、この人本当に東卍の幹部だったんだな…






「エマ、もうすぐ集会始まるから端の方に寄ってな」

　


そう言い残してAさんは、走ってドラケン君達の方に行ってしまった





「なんでウチより今日会ったばっかの子の味方すんのさ…」




「A姉のバカ…」と呟くエマちゃんの顔には悲しそうな表情が浮かんでいる




そっか、エマちゃんはきっとAさんのことが大好きだから、ヒナにヤキモチを妬いていたんだ





「あんたのせいだからね。今度なんか奢らせるから」






「えぇ！？」






「タケミッチ、お前も早く来い。集会始まんぞ」






「い、今行きます！」

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