守られるような女の子じゃない ページ15
手に持った袋を掲げながら万次郎に、「今日はエマ特製オムライスだって」と言うと、自転車の後ろから飛び降りてこっちに近づいてきた
あぁもう、急に飛び降りるから堅がバランス崩してるじゃん…
「暗い時間に1人で出歩くなっていつも言ってるだろ?」
ズカズカ歩み寄って来たと思えば怖い顔をする万次郎。私の事を心配してくれるのは嬉しいけど、まずは後ろで倒れている貴方の相棒を心配してあげるわけにはいかないのだろうか
「私は変な人に絡まれても大丈夫だけど、エマだと危ないでしょ?」
「お前も充分危ねーよ」
いつの間にか倒れた自転車を立て直し、後ろに立っていた堅に頭を小突かれる。いつも喧嘩してばっかりで至る所に血を付けている2人には言われたくない。ほとんど返り血だろうけどさ
それに、私は変な輩に絡まれたとしても対応できるんだからそんなに心配する必要はないのに
「なんのために私がおじいちゃんに稽古付けてもらってきたと思ってるの」
「私はもう守られるような女の子じゃ無いから」
真一郎を失ったあの日から、私は誰かに守ってもらわなくても生きていけるようにしようと心に誓った。私を守ってくれていたお母さんも真一郎も、もう居ない
だからこそ今度は私が皆を守れるくらいに強くなる。そう決意して毎日おじいちゃんから厳しい稽古を受けていたので、そこらの女の子と同じような心配をされては困るのだ
「…」
私の言葉を聞いた2人が暗い顔をする。私はそれに気づかないフリをして、歩き出した
「あ、そういえばさっき武道君に会ったよ」
「タケミッチ?」
「そうそう。良い子だったね」
なんとか雰囲気を変えようと武道君の話を振れば、予想通りに食いついてくる万次郎。なんか真一郎に似てるよねと溢すと、さっきまで「俺が見つけたんだー」と自慢げに笑っていた万次郎の顔から、一気に表情が抜け落ちた
「は?お前タケミッチに惚れたわけ?」
「いや、なんでそうなるの?」
どうしてこの人はすぐそういう話に繋げるんだろう…
確かに私は真一郎の事が好きだしその真一郎に似てるねなんて言ったけど、だからといって武道君を好きになるわけがない
私にとって真一郎は唯一無二の存在で、第一武道君には命をかけられるほど大切な彼女がいるのだから
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Yun yun(プロフ) - 腐腐腐さん» コメントありがとうございます!これからも更新頑張りますね!(^^) (2021年9月23日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
腐腐腐 - めっさ好きです!続き楽しみに待ってます! (2021年9月23日 17時) (レス) @page48 id: c7cac8184e (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - snj78_さん» 変換し忘れていた部分があったみたいです。すみません(~_~;) 気付いた部分は直したのですが、他にも変換出来ていない部分がありましたらまたコメントして頂けると助かります! (2021年9月20日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - クリスさん» コメントありがとうございます!その一言だけで一万文字は書けます…笑これからも頑張りますね! (2021年9月18日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
クリス(プロフ) - 面白すぎます!続き楽しみにしてますね! (2021年9月18日 21時) (レス) id: 6dab28c1fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yun yun | 作成日時:2021年9月13日 16時