四話 出逢い ページ4
茂みの中にいたのは、
「·····小学生?」 「ちがうから」
小二〜小三ぐらいの少女が頬を膨らます。かわいい。
ただ、すこし、いやかなり変わった点がいくつか。
まず、コスプレ?らしき服をきていること。赤いコルセットスカートに裏地が赤いマント。髪は黒いけど。
次に、やけに顔が整っていること。
そして、
小さな背中に、大きな蝙蝠のような羽がついていること。
まさか、まさかこの小さな子が?今も語り継がれるおとぎ話の怪物の正体?
「いきなり私見て小学生って言ったあげく、なにさ、その目は?そっちが勝手に話しかけに来たくせに」
また頬を膨らませる少女。結構口悪いな、この子。
「べ、別に話しかけに来たわけじゃないんだけど」
「へぇー、じゃあなにしにわざわざ私んとこまで来たの?」
「物音がして、気になったから?」
相変わらず敵意が表れまくってる顔のまま、少女は口を開く。
わたしは、内心びびりまくりだ。だって、もしかしたら殺されるかもしれないんだよ?落ち着ける訳がない。
現に、地面に座り込んでいる少女は、たっているわたしに恐れを抱かずに敵意をむき出しにしている。
こわい。とても怖くて、寒気がする。ひやあせもでてきた。気を緩めると、涙が出てきそう。
少女が、ため息をつく。そして、
「名前」
くちをひらいt·····は?
「えっと·····?」
「だから、名前。聞いてんの」
少女の口から出たのは、思いがけない言葉だった。
「私はメリカ。赤羽メリカ。吸血鬼。あんたは?」
「冬木かるらだけど····」
「そなんだ。ま、また会えたらいいね?」
すぐにあうけど、と恐いことを言って、メリカと名乗る少女は、さっさと立って何処かに歩いていった。
ん?<吸血鬼>?
まぁ、これがわたしとメリカのであi「かるらちゃん!かるらちゃん!早く掃除行こ!」
ある意味最悪で最高の出逢いなんだよなぁー····これが。
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作者名:黒魔女 | 作成日時:2015年9月6日 14時