好きとはなんでしょう？ KZ恋愛日記

喧嘩 ページ7

「おはよー」
教室で本を読んでいると前の席の翼が声をかけてきた。

あ、翼おはよ。
今、翼と私は同じクラス。
能力別に3クラスに分けられた私は1番上のクラスに入れた。
上から順にルビー、サファイア、エメラルド。

で、ルビーの中でもbest3の人達はダイアモンドって呼ばれてるんだ。
翼はそこに入ってもいいぐらいの実力はあるんだけど、なぜか4位とこでストップしちゃってる。
聞くとこによるとあんまり目立ちたくないから、だって。
変だよね、昔はそんなことなかったのに。

ま、そのおかげで普通に翼と話せてるからいいんだけどね。

「どーしたの？元気ないね。」

す、するどい。
実は勉強できなかったんだ…
昨日、色々あって。

「ふーん。アーヤにしては珍しいね、マジメなのに。余程重要なことがあったんだろうね。」

うん、そうなんだよ。

「もしあれだったら心の友の俺が聞いてあげるけど。」

いやいや、若武に口止めされてるし…
あ、でも名前を伏せればいいかな。

「うん、実はこの前告白されて…」

その瞬間、時間が止まったように翼が固まってしまった。

ちょ、ちょっと翼？
大丈夫？
告白なら、砂原にもされてるじゃん。

そんなにショックだったかな。

「あの、翼…？」
「…大丈夫、続けて。」

ほんと？

「それでオッケーしたんだけど…」

さっきの倍以上に固まる翼。
た、翼！
なんでそんなに固まるの？

無事解凍された翼は私にある質問をした。

「アーヤ、好きな人いたの？」
え？いないよ。

キョトンとする翼。
「じゃ、なんでオッケーしたの？」

え、オッケーすれば本当の恋愛の意味がわかるかなって思ったからかな。
別に相手も嫌じゃなかったし。

「だめだよ、アーヤ！」
翼が珍しく大声を出した。

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