好きとはなんでしょう？ KZ恋愛日記

人生初 ページ43

「な、なん..」

なんでそんなこことを、って言おうとして黒木君に止められた。


そして黒木君は静かにこう口を開いたの。

「それはね。いろいろ理由があるんだ。」

理由...？

☆

ここからは黒木君が言ったことを私がまとめたものになるのかな。

ま、一部始終はこんな感じ。

一昨日、KZの午前中に合った試合が終わったあと、打ち上げがあったみたい。

若武の家でお昼頃に、ね。

メンバーは黒木君、上杉君、若武、あと知らない男子メンバー5人ほど。

で、大富豪をやったそう。

最下位は罰ゲームがあるってルールでね。

普段は上杉君めちゃくちゃ強いらしいんだけど昨日は不調でまさかの最下位だったらしいの。

まあ、あれだけの高熱じゃ、しょうがないよね...

で、やっぱりそこらへんから黒木君は上杉君の様子がおかしいなって思ったんだって。

でもそんなことに気づかない若武は調子に乗って罰ゲームはうんと上杉が嫌がるやつにしようぜって言ったんだって。

それで出た罰ゲームは「上杉が女子とデートに行く」らしいの。

なーるほど。

だから「おまえしかいない」だったのね。

たしかに他に行けそうな女子はいない...かも。

ほっとしたような、残念なような。


で、ぜってぇやらねーって言ってたらしいんだけど、夜若武から電話が来てめちゃ落ち込んだ声でお前、いけよな、って言われたもんだからしょうがなく...らしい。

夜ってことは私がフッた直後。

わああ、若武落ち込んでたんだ...

胸がもうしわけなさでぎゅっとなる。

でもそれを励まそうと思って...なのかはわからないけど承諾する上杉君も本当に優しいよね。

KZのみんなは性格いい子ばっかりだなぁ。

優しいし。

努力家で。

仲間思いで。

みんな夢があって。


だから大好き。

でも...


この関係を守り抜くのもそう簡単じゃないんだけどね。





そこが一番難しいところなんだ。



☆

「と、いうわけでアーヤ。上杉先生の子守り、よろしくね。」

こ、子守り...

「...だいぶ先になりそうだけど」

そうだ...ね。

この風邪じゃ、一週間ぐらいは無理かなぁ。


「たぶん、上杉から連絡行くと思うから。」

ん、おっけ。

「じゃ、おやすみ、アーヤ。良い夢を」

そして電話は切れてしまった。



どうしよう...




立花彩、人生初のデート？になりそうです！




...まだ先だけど。

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