好きとはなんでしょう？ KZ恋愛日記

答案 〜上杉side〜 ページ19

もうちょっとここから見てるか。


…？何やってんだ？若武。
立花にゴミでもついてたか？


お、離れた。

その瞬間パトカーのサイレンが近づいてきた。
くそ、せっかくいい所なのに…
きこえねーじゃねーか。

結局俺がきこえたのはこれだけ。

「…ん。理性が…働か…
本当に…ん！…また明…！黒木…案は…いいと…う！」

理性って…
あ、さっき怒ってた感じしたもんな。
それか？もしや。
あいつ感情任せだからな、全てが。


黒木の案って探偵チームの話だろうし。
なんだ、なんかしたのかと思ったわ、立花に若武が。

そんなん、俺が許さないからな。



って…

よく考えたら俺、立花の彼氏でもねーのになに言ってんだ…



俺は…ただ。



ただ、立花のことが好きで。

立花の長いまつげが。

純粋そうな心が。

笑顔が。

全てが好きで。



でも。

言い方を変えれば「ただ」好きなだけ。
告白はおろか、フラグすら立てられない。


彼氏どころかきっと異性としても認識されてないんだろうな、俺は。


若武は立花の名前の呼び方を変えた。

黒木は頻繁に立花の情報を集めて、悩んでないか確かめてるみてーだし。

美門は…
そもそも同じ学校だから俺らより親密な訳だし。

七鬼もだな。

小塚は立花と同じ系統だからな。
もう何もしなくても立花とは近い関係なんだろう。



それに比べて俺は。



なんにも変化してない。
少し…丸くなったか？


…でもそれぐらいだろ？
あるにしても。


色々考えすぎて思わずため息がでる。



やっぱ、恋って難しいな。



だって、つまりは答えが１問もわからないテストを解いてるようなもんだろ？




何回解きなおしても。
見直しても。




答えは君しかわからないんだから。

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