好きとはなんでしょう？ KZ恋愛日記

雨の日の煩悩 ページ2

そんなことを思った翌日。

今日は滝のような大雨が降っている。
そのためか憂鬱です。
たとえお気に入りの水玉模様の傘をさしてたとしても、ね。

だって雨ってじめじめするし、髪絡まるし、濡れるし…
デメリットしかない。

あ、水不足に貢献するのはメリット…なのかな？

そんなことを1人で考えていると、私の前にカップルがいることに気づいた。
相合傘してる！
さっきまで足元しか見てなかったから気づかなかったんだよね。

誰だろ？

女の子は長いストレートヘアをなびかせた可愛い子。
男の子 はかっこよくて髪がサラサラなスポーツ系の子。
若武に似てるな…

あ！もしかして！

女の子の方は私の隣のクラスの安西さん。
美人として有名で彼氏はいないって聞いたけど…

男の子の方は一年上の先輩の一ノ瀬先輩。
クールでかっこいいからツンデレかも？なんて同じクラスの子が喋ってたっけ。

ということは…
やっぱりあの2人は付き合ってたんだ！

すごいなぁ。美男美女って感じで。
私がそんなことをほわぁと考えていると…

「おい、安西。」

わ、びっくりしたぁ。
一ノ瀬先輩だ。

「お前、寒いなら俺が手、握ってやるよ。」

でも、しばらく考えてからにやっとして

「あ、でも別に寒くなくても勝手につなぐけどな。」
といい直した。

な、な、なに言ってるの⁉この人！
手、ちゃっかりもう繋いじゃってるし。
安西さんも顔真っ赤じゃん。

でもやっぱり、あーいうことは彼氏に言ってもらいたいなぁ。

例えば…誰だろ。
上杉くんとか？

私は頭の中で上杉くんが私にこう言ってくれる所を想像する。

「お前、寒いなら俺が手、握ってやるよ。あ、でも別に寒くなくても勝手につなぐけどな。」

ぼっ！

やだ、何赤くなってるの、私！
もしかして私、上杉くんのことが…？

いやいや、そんなことはない…はず！

ていうか、好きでも上杉くんと私は全然価値が違うから！
付き合えないよ〜。
身の程考えなよ、彩！

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