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「…チーノくん、一つ聞いてもいい？」
ci「何でも聞いて！」
「チーノくんはさ、一体私のどこが好きなの？」
チーノくんは「んー、まずはウェディングブーケに全く興味が無さそうな所やろ？」と指折り数えながら言う。
「私、そんなに嫌そうなの顔に出てた？」
「めちゃくちゃ出とったで」とチーノくんが即答する。
ci「気遣いさんやし、マフラー貸してくれたりとか…あと他には〜」
「もうこれ以上、言わなくていいよチーノくん！」
「他にもいっぱいあるのに」とチーノくんが物足りなさそうに言う。
これ以上は私の心臓が持ちそうにないから止めて欲しい。
ci「…俺はあの時の
チーノくんの真剣な眼差しを見て、私も腹を括ることにした。
「…チーノくん、今すぐ返事をしても良い？」
「え、今！？ちょっと待って？心の準備が…！」と慌てふためくチーノくんに、お構いなしで私は話し続ける。
「私ね、チーノくんのことは諦めてもう忘れようと思ってたんだ。でも、簡単に忘れられなかったんだ…！！」
好きだったチーノくんにただ振られただけで、簡単に嫌えるわけがない。
「私は昔からチーノくんのことがずっと好きです。私で良ければ、付き合ってください」
ci「ほんまのほんま？夢ちゃうやんな…？」
「夢じゃないよ。昔のこと抜きでちゃんと今の私を見てくれたんだなって分かったから…」と私がそう言うと、チーノくんはやっと実感したのか安堵の表情を浮かべた。
ci「A、ありがとう！これからよろしくなぁ」
「うん。こちらこそよろしくね、チーノくん」
ようやく止まっていた時が動き始めたような気がした。
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