episode28 ページ30
肉の裂ける感覚。
血飛沫。
しかしいくら待っても痛みという概念は無かった。
おそるおそる目を開けると…
真「ほっ」
マーブルの腕が伸びハサミの刃を防いでいた。
『………どうして?』
疑問に思った。何でマーブルが庇ったんだ?
どうして残り時間切れてるのに誰一人死んでないんだ?
思考を巡らせていると鈍痛が走る。
真「Aさ〜〜〜ん!!!何やってるんですかぁ〜〜!私が庇ったからいいものの〜!!」
マーブルが号泣しながら胸に顔を埋めてきた。
鈍痛の正体はマーブルが思い切り抱き着いて来たからだ。
『(地味に痛いな…)マーブル 服汚れるからやめて』
真「こりゃ失礼しました 後でお着替え手伝いますか((殴」
アタル「A!!何ともないか!?マーブル!セクハラだぞ!!」
こより「Aさん!!よがっだでず〜!!」
『…それよりどうして誰も死んでないの?』
真「ああ Aさんはこのゲームには参加してる事にはなかったですからね」
やっぱり…じゃあ何故…
『してないなら…どうして私は隠したつぶやきを暴き殺す事が出来たの?』
真「言ったでしょうAさんの活躍が見たいと」
『…じゃあ嘘だったんだ…残り4人だからあと一人殺せって言ったのは…
元々3人になってたけど1人でも多く殺したいし何より…
" アタル君の希望を壊したかったんだね "』
真「Aさんは何でも知ってますねー!ここまでわかると相思相愛レベ…」
『何だ…だったらさっきのは無意味…あんな寒い捨て台詞まで言って覚悟まで決めてたのに…
無様に生きるより…あのままカッコよく死にたかったな…』
パチン
頬に痛みが走った
顔を上げるとアタル君が悲しそうな顔をして怒っていた
アタル「そんな事言うなよ…!」
『アタル君…?』
気付けばアタル君の胸の中にいた
マーブル達は何か言っていたが聞こえなかった
心臓の音が聞こえる…
速い鼓動の音だった
アタル「頼むから…もうやめてくれ…希望の為だの僕達の為だの__
僕はAが死んだら悲しい…!!
だから…自分で自分を殺す様な真似はやめてくれ…!
無様でも…生きろよ…!!」
『……?うん…ごめんなさい』
ポロッと口から出た言葉だった
真「はいもうとっくにゲームは終わってるんですよ!イチャつかないで下さ〜〜〜〜い
早く移動しろよバーカバーカ!」
アタル「終わっ…た…」
ドサ
63人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:OGー© | 作成日時:2018年3月27日 18時