雫が四十粒 ページ42
Aside
家に入ると、そこまで経っていないのに懐かしいと思える声が聞こえてきた。
「ちゅーやー。此所にある本全部読み終わったから辞書買ってきて。辞書。」
その声が聞こえたとき、思わず涙が出そうになった。
あの子の、琴音の声だ。
「中也?」
リビングと玄関を繋ぐ扉が開かれ、そこに立っていたのは間違いなく琴音だった。
「琴音!!」
バッと琴音に抱きつき、幻じゃないか確かめる。
暖かい、触れるっ、、、、。
「良かった、、、!!生きてたっ!」
琴音はいきなりの事で混乱しているのか目を白黒させている。
「A、、、?どう、して、、、。」
もう離さないというようにギュッと琴音を抱き付く力を強くする。
「馬鹿、、、。ばかぁ、、、どうして、、、言ってくれなかったの、、、?」
視界がぼやけていく。
ポタポタと落ちていく涙が琴音の服を濡らしていく。
そんな私に琴音はごめんと言って私を優しく抱き締めた。
ああ、良かった。
やっと、本当の意味で会えたっ。
「久し振り、琴音。ずっと、ずっと会いたかったっ!!」
「うん。久し振り、A。待たせちゃって、ごめんね。」
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狼狐(プロフ) - 必殺!一気読み!!▼狼狐は一気読みを繰り出した▼ ←マジです。1時間で読み終えました(遅)感動し過ぎで泣きました。最初悪女に成り切れない悪女ってどゆこと?って思ってましたがこーゆーこととは・・・・!納得です★あぁ、続きが見てぇ・・・ (2022年2月12日 17時) (レス) id: 563f93d61f (このIDを非表示/違反報告)
つくも(プロフ) - 感動のあまり、涙が……泣けました。コレってアニメ化しないんですか?(冗談です)続編が見たいです。あ、でも、コレで終わりってなるのも味的に良いかも……うあ、でも…………見たい!見たいです!!! (2021年7月3日 15時) (レス) id: 3b5cd0d846 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 味付けのりぃさん» そう言って下さり有り難うございます! (2019年8月9日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
味付けのりぃ - あああぁぁぁ…まじで涙出たぁぁぁぁ…いい話すぎる(?)この作品を作ってくれてありがとうございます…!こんなん泣くしかねーわ(( (2019年8月9日 1時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 557*ココナさん» この作品を読んで下さり有り難うございました!! (2019年7月29日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
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