ファーストキス1 ページ26
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今まで、恋愛事になんて興味無かった。
スケートと勉強の事しか考えてこなくて。
実際、昌磨と付き合うってなっても、よくわからない。
どう考えればいいとか、どう行動すればいいとか……よくわからない。
「とりあえず、キスでもしてみれば?」
佳菜ちゃんに相談したら、そう言われた。
とりあえず、キスでもって……と思いつつも、そう言われてから、昌磨の唇を意識してしまって意識してしまって仕方ない。
我ながら単純だ。練習中も、昌磨が唇を舐める姿をついつい見てしまって……。
「わっ……!」
よそ見をしていたら、壁にぶつかった。
いや、スピードは出てなかったから、そんなに痛くなかったけど。
それを逆に見られていたらしい昌磨が、こっちに来る。正直、今は来ないでほしかった。
「A、何してんの?大丈夫?」
「あ、うん。ごめん、ちょっとボーっとしてた」
「ぼーっとしてるんなら練習やめたら?怪我する」
「……うん」
ごもっともな意見だ。
冷たく言ってるようだけど、怪我の危険があるから、やめろって心配してくれてるのは分かる。
リンクサイドに上がって、エッジガードをはめる。
後輩の真湖ちゃんも心配そうにこっちを見てるから、大丈夫だよって意味を込めて手をヒラヒラと振った。
後輩にまで、こんな事で心配を掛けてしまってバカみたいだ。
……自己嫌悪。
練習が終わって、昌磨と一緒に帰る。
昌磨が家に寄って行っていい?と聞くから、そのまま私の家に。
私の部屋で、二人で並んで座る。特に会話は無かったけど、昌磨が口を開く。
「なんかあった?」
「……なんにも「なくないよね」
まぁ、誤魔化せないだろうなとは思ったけど。
「わかんないんだもん……」
「なにが?」
「どうしたらいいか分からなくて、佳菜ちゃんに相談したら、キスでもしてみればって言われて。
なんか意識しちゃって、ますますどうしたらいいかわからなくて」
はぁ……と昌磨が溜息を吐いた。普段、あんまり溜息を吐くことなんて無いのに呆れられたのかなと思ってると。
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えん(プロフ) - いちごみるくさん» いつも読んで下さってありがとうございます。なかなか更新できず申し訳ないです。のんびりですが、また更新しますので、また読んでいただけると嬉しいです! (2019年4月2日 22時) (レス) id: 45961fa903 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく - いつも見てます!いつもキュンキュンしてます!更新楽しみに、してます (2019年4月2日 9時) (レス) id: 2343d39908 (このIDを非表示/違反報告)
いあ(プロフ) - 蒼華さん» コメントありがとうございます!お返事遅くなって本当にごめんなさい(>_<)今、一つお話を書いているところなので、もう少しでこちらにもアップできると思うので、宜しければまた読んでもらえると嬉しいです! (2018年12月12日 23時) (レス) id: 3bc74a413c (このIDを非表示/違反報告)
蒼華 - とてもキュンキュンします!更新待ってます! (2018年11月7日 19時) (レス) id: e6c6cb75be (このIDを非表示/違反報告)
蒼華 - とてもキュンキュンします!更新待ってます! (2018年11月7日 19時) (レス) id: e6c6cb75be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いあ | 作成日時:2018年5月1日 22時