★リンゴ ページ23
「あれ…消えちゃった…」
黒いSansがいなくなってしまったので、私は彼に言われたもう1人のSansを探すことにした。
しかし、そんなに時間はかからなかったのである。
なぜなら、目の前のリンゴの樹に異変が起きていたからだ。
リンゴの実が1つ1つ地に落ちては塵になり、葉や枝も少しずつ消えていっていた。
「あそこにSansがいる!!」
そう思った私は黒いSansが近づくなと言っていた木に向かって走った。
するとそこには、さっきのSansとは別人のSansが立っていた。彼はこちらに気づき、
「やぁ、この辺ではあまり見ない人間さんだね。僕はDreamSansって言うんだ。Dreamって呼んでね!君の名前は?」
「私はA。よろしくね、Dream!」
よかった、ここのSansはあまり狂暴じゃなさそう…。
「ねぇDream、このリンゴはなんなの?」
「これは人々の感情が集まって形になったものさ。」
「へぇ〜…」
と、私は不意に2つのリンゴを拾い上げた。
すると突然黒いリンゴの方から黒いヌルヌルしたものが溢れてきた。
「きゃあっ!?」
「危ない!何してるんだよ!?」
誰かが私の手の上の黒いリンゴを取り上げた。
それはさっきの黒いSansだった。
「Nightmare!いたんだね!」
Dreamが笑顔でそのSansに話しかけた。
「当たり前だろ…ここは俺の世界でもあるからな。で、お前は何してるんだ!不用意に近づくなと言っただろ!」
「う…ごめんなさい…つい…」
Nightmareと呼ばれたSansは私をその青く光る眼で睨んだ。
「大丈夫なのか?どこも何ともないのか?」
「え?」
「大丈夫なのかと聞いている!」
Nightmareは私を心配してくれているようだ。
「うん、何ともないよ、ありがとうNightmare!」
「珍しいね〜Nightmareが誰かを心配するなんて。」
Dreamが少しからかったような口調でそう言うと、Nightmareは「黙れ…」と吐き捨てて顔を赤くしながら消えてしまった。
「ごめんね…素直になれないだけで本当はすごく優しい兄弟なんだよ。」
「うん、わかってる。」
「あの姿になっちゃったのも、皆のマイナスの感情を一身に背負ってしまったからなんだ。僕は……助けてあげられなくて…。」
Dreamは目を伏せがちにして悲しそうな顔をした。
「私が、助ける!」
「え?どういうこと…?」
「私がNightmareを元の姿に戻してあげるってこと!一緒に頑張ろう?」
私はDreamに手を差し伸べた。
「ありがとう…こんなことを言ってくれる人間は君が初めてだよ!」
Dreamは嬉しそうに私の手を取った。
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syobon(プロフ) - うわああああぁぁぁぁぁあぁ好きすぎる、、、!!!!めっちゃ好きですありがとうございます!!メア様ぁぁ、、あぁ(( (2022年7月5日 18時) (レス) @page27 id: 39e6e7917a (このIDを非表示/違反報告)
(*^ω^*) - うん、死ぬわ、 (2021年6月7日 16時) (レス) id: 1a06a316db (このIDを非表示/違反報告)
スノー - あーあ、好き、、みんなかわいいです(語彙力0) (2020年10月10日 11時) (レス) id: 8757ae5ab1 (このIDを非表示/違反報告)
さぃだぁ - うわぁぁぁー///メア様推しだから嬉しいです!有難うございました! (2020年9月13日 17時) (レス) id: 8f702b8e3c (このIDを非表示/違反報告)
れい - これで、好きなサンズがメアだけじゃなくなりました!やっぱりundertaleもAUも良いですね! (2020年7月29日 15時) (レス) id: 1655cf841d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーるけぃき | 作成日時:2017年12月17日 19時