【太宰治】闇オークションに行ったら最年少幹部が売られていた件について。とりま自転車で突っ込むか。

ポートマフィアだドン！（シリアスです。）← ページ32

NO side

ーinポートマフィアー


其処は暗い部屋だった。


間接照明がある二人のシルエットを映し出していた。


一方は中年の男で椅子に座っており、もう一方は紅い髪と小柄な身長が印象的な青年で、背筋を伸ばしたままピクリとも動かなかった。


「…申し訳ありません。」

小柄な青年＿＿もとい、中原中也が口を開いた。


「ふふ。べつに謝罪なんて要らないさ。」


中年の男＿＿森鷗外が顔に笑みを浮かべて言った。


中「しかしっ…俺の勝手な行動で、太宰がっ…誘拐されて…人質にでもなったら…。」




森「それに異能力集団“ailce”に大した被害も出させる事が出来なかったときた。

ただで済むとは君も思っていないだろうねぇ。」



中「…っ！」



普段お互いを嫌い合っている中原と太宰だが、流石に自分のせいで太宰が拐されたと思うとそれなりの罪悪感は芽生えるらしい。


その口調から焦りが見受けられた。


はたまたそれはこれから処罰を言い渡される為の焦りか。


森「まあそうだねぇ…人質ならまだ良いんだけどねぇ？」


中「…は？」


思わず顔を上げ、それ以上に何かあるのかという中原の表情に森はまた笑みを深めた。


森「君達に任せた殲滅任務の場所はね、異能力集団“ailce”の他にも厄介な奴らがいてね。

裏の取引業者。所謂、闇オークション幹事がいるのだよ。」


中原の目が見開かれる。


中「闇…オークション…って、まさかっ！」


森「奴らは人身売買も行う。

もし太宰君が其処で売られて誰かに買われようとのならいくらポートマフィアといえども探し出すのは難しい。」


森は顔から笑みを消して言った。


中「しかしお言葉ですが首領、まだ分かりませんよね？太宰が闇オークションに売られたかどうかなんて…。」


中原の眉間に少し皺が寄った。


森「…いや、その可能性が高い。

何故ならばもし何処かの組織に人質にされたなら既にポートマフィアになんらかの取引が持ち寄られている筈だ。

太宰治と引き換えにこうしろ、というね。」


其処まで話すと森は中原から視線を外し、床に寝転がって絵を描いているエリスに目配せした。


その間も中原は姿勢を崩さず立ったままだ。



森「中也君。君への処罰は、太宰君を連れ戻す事が“出来なかったとき”に考えよう。」


中「え…？」


何かしらの処罰を覚悟していた中原は思わず声を漏らした。



森「だからまず初めに＿＿＿＿＿。」



中「…御意。」



静かな部屋に、中原の声が響いた。

イメ画貰いましたお！！→←貴「人がわ〜って来てわ〜って喋るやつ無理。」（会議の事です。）

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