6人の秘密 (ページ15)

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13話:許されない、過去ページ15

雅「でもさ、ダメなものはダメでしょ？目録で許されてることじゃないじゃん」

「だから私に頼んだんです、スクールで唯一、ランク100で、そしてあの時から《白龍》と《虹蝶》の使い手だった私に」

沈んだ声で呟くA。楽屋の雰囲気も重苦しくなる。

和「伝説の、龍....と、蝶....か」

と、今まで黙って話を聞いていた○○が呟く。

和「そら、狙われるよ。Aは昔から強かったんだろ？恨むなら能力を恨め。お前がいちいち悩む必要ねーよ」

Aの肩に手を乗せ、諭すように言う○○。

驚いたように○○を見つめるA。

少しの沈黙の後、○○が勢いよく立ち上がる。そして明るい表情で口を開いた。

○「とりあえずさ、撮影しよ。切り替え切り替え！」

○「そうだね、もう危険はないでしょ？...ほら！暗いのは○らしくないって」

○もそれに合わせ、明るい声色を保つ。

○「そだね、よし！頑張るぞー」

全員「おー！」

○「ほらAも。とりあえず忘れよ？」

隣にいたAに目線を合わせ、笑いかける○。

Aは○を見つめ、

「....はい！」

そう、言った。

全員が笑顔を見せる。

空気が、柔らかくなる。

Aの最後の言葉、その微妙な間の意味に、気づかないまま。

運命という名の歯車が、今動き出すーーー