腐女子失格？！【ころん】

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兄「A〜、起きろ〜。」

お兄ちゃんの声で私の目は覚めた

兄「とりあえずアイスとかプリンとか買ってきたから。」

『ありがとう。』

ん、とお兄ちゃんは言うと私の勉強イスに座って難しそうな本を読み始める


私と３つ歳が上のお兄ちゃんの仲は良い方だと思う
ベタベタするような仲じゃないけど
普通に世間話から大事な事まで話すし
喧嘩とかもした事がない

後、腐の話も結構本気で聞いてくれる
良いお兄ちゃんなのですよ


イチゴゼリーをちまちまと食べていると

兄「あのさ...」

と、本を読みながらお兄ちゃんが私に話かけてきた

兄「さっきのイケメン二人のどっちと付き合ってんの？」

唐突な質問にゼリーを口から吹き飛ばしそうになる

兄「予想は水色の方のイケメン。
俺と母さんの事見てすげぇ緊張してるっぽかったしなんか
...Aの事好きっていうオーラ出てた。」

お兄ちゃんは基本的に無口でクールな性格だと周りに思われてるから
少し怖い印象とか持たれてるけど

実は少女漫画とか恋愛系アニメが大好き

課題がない日は涙を流しながら見てるのをよくみかける

『二人ともそんなんじゃないよ〜。』

と言いながら再びイチゴゼリーを食べ始める

『というか私的にはるぅころが結婚して幸せな家庭を築いてくれればそれで充分。』

兄「あ、あの二人が例のるぅころなのか。」

『そうなの！
今日見てお兄ちゃんも分かったと思うけど身長差やばない？
後学校だとるぅとくんにころんくんがひたすらぺこぺこしてる感じで尊いんだけど
放課後とか学校外だと呼び方も変わってもうただのカップルにしか見えないの。
onとoff的な？無理好き。』

食べ終わったイチゴゼリーを近くにあったゴミ箱に捨てて
ちょっとお高めなプリンのフタをあけながら私は語る

兄「ホントに熱ある？」

なんて言いながら目をふにゃっとさせて
口に手の甲を当てながらお兄ちゃんは笑うものだから
私もつられて笑顔になってしまう


私が言うのはなんだけどお兄ちゃんは顔が整ってる方だと思う

性格がめちゃめちゃクールだけど
ホントは優しかったり
さっきみたいなたまに見せる優しい笑顔とかでみんな好きになっちゃうらしい

ギャップ萌え？なのかな

お兄ちゃんが中学生になったぐらいから
家の前をかわいい女の子たちがうろうろしたり
たまにチャイムを押してくる事が何回かあったから
きっとそういう事なのだろう

『お兄ちゃんって罪な人だね。』

ボソッと呟くように言うと

兄「何が？」

と首を傾げながら聞いてくる


無自覚は余計にたちが悪いですよ

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