4 ページ42
それから伊野ちゃんはずっと俺を避けていた。
メドレーの出番も終わり、1時間半ほどの待ち時間ができた。その間に取材やら打ち合わせやらで楽屋を出る人も多く、今残ってるのは圭人、大ちゃん、伊野ちゃん、そして俺。
有｢飲み物買いに行こ！｣
岡｢圭人も行っていい？｣
伊｢…あっ、俺も｣
｢伊野ちゃん、ちょっといい？｣
伊｢いや、俺飲み物。｣
岡｢一緒に買ってくるよ！なにがいい？？｣
圭人ナイス。その言葉を待ってた
｢頼んだらいいじゃん！｣
伊｢…いや、、、あ、ぅん。お茶で｣
岡｢了解！｣
伊｢、、、お、俺、トイレ｣
｢待って。なんで避けるの？｣
伊｢いや、避けてなんてないよ…笑｣
｢じゃあ俺の話聞いて｣
伊｢ぅん、あとでね｣
｢今。｣
伊｢、、、あとで聞くから…｣
｢みんないるとこで聞いていいのね？｣
伊｢…なにを？｣
｢もー誤魔化したって無駄だって。｣
伊｢、、、｣
｢ごめん。あんな、手荒いことして。気を失うほど追い詰めるつもりはなくて…ほんとにごめん。｣
伊｢、、、別に。｣
｢俺に隠してる事ない？｣
伊｢…ないよ｣
｢、、、目みて言って｣
伊｢…こんなことしたら、山田が泣くぞ。｣
｢今、涼介関係ない。｣
伊｢関係なくない、彼氏だろ？｣
｢じゃあなに。恋人にじゃないと話さないような深い悩みな訳？｣
伊｢…そーゆーことじゃなくて。｣
｢俺じゃ、頼りにならない？ゆーやとか薮ちゃんとかに気づいて欲しかった？｣
伊｢…何いってんの、、、｣
｢伊野ちゃんこそ、何言ってんだよ！…もう、気づいちゃったんだから。悩みくらい相談してよ。10年以上一緒にいるんだから、一緒に悩ませてよ。
そんな震えて、怯えて、目の下真っ黒になるまで伊野ちゃんを悩ませてる原因はなに？｣
伊｢、、、ﾎﾟﾛ｣
｢、、、｣
伊｢…わかった、、話すから。今日、おれんちでもいぃ？｣
｢もちろんだよ。ありがとう｣
やっぱり、大人だ。こんな時でさえ、自分以外の人を考えてる。
伊｢、、、ねぇ。｣
｢ん？なーに｣
伊｢、、、気づいてくれて、ありがとう ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏夢 - さなさん» ありがとうございます泣やる気に繋がります！！リスエストもお待ちしております！！ (2021年1月3日 10時) (
レス) id: abb52402b2 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: 891da18ece (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏夢 | 作成日時：2020年12月30日 18時
