３３ 翔side ページ33
仕事が押しに押して、終わったのは深夜３時過ぎ
１日ドタバタしてしまってニノに連絡も出来なかったなと思って、こんな時間だけどLINEでメッセージを送った
きっと寝てるだろうし…
って、むしろ眠れていて欲しいんだけど
トイレに行って戻ってくると、メッセージに既読がついていて
すぐにスマホが着信を知らせた
電話越しのニノの声は弱り切っていて、それだけで胸が張り裂けそうになる
声を聞いただけで、何を思ってるかなんて分かるもので
寂しいんだな、来てほしいんだな、って
言われなくても分かったよ
マネージャーに病院に行ってほしいと伝えると、この時間だし驚かれたけど
「今日１人ぼっちだったはずですからね…」って、車のスピードを上げてくれた
電話が掛かってきてから３０分
真っ暗な病院の廊下を早歩きで進んで、そっと病室のドアを開けた
丸まった布団が、枕もとのライトに照らされている
こちらに背中を向けていて顔は見えないけど…
回り込んで顔を覗き込むと、ニノは目を閉じていて
落ち着いた呼吸に、少し俺もホッとした
さっきの電話では今にも泣きだしちゃいそうな感じだったから、１人で過呼吸でも起こしたら大変だと焦ったんだ
熱も高いのか、じっとりとした汗をかいているニノ
ご飯も食べれてないみたいだし、ベッドサイドの水は大して減っていない
目は閉じてるけど…眠れてるのか微妙だな
もしかしたら起きてるかも
でも、それはそれでいいやと思って
少し恥ずかしくて、面と向かって言えない言葉を口にする
頭を撫でて、身体をさすって
握り締めていたスマホをそっと手から離す
代わりに俺の手を握らせて
…いや、俺が握って
うん、やっぱりさっきまでは起きてたかもな
スヤスヤと、さっきと違う呼吸をするようになったニノ
気持ちよさそうな寝息を聞いてたら、俺も眠たくなってきて
ベッドに突っ伏すようにして、俺も眠ってしまった
朝日がまぶしくて目を覚ますと、ニノは変わらずスヤスヤ眠っていて
そろそろ看護師さんが朝の検診に来るかな
夜ご飯も下げてもらわないと…
なんて考えていると、ニノの目がゆっくり開いて
俺を見て、嬉しそうに顔をクシャっとさせる
ふふ
その笑顔、俺大好きなんだ
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綾(プロフ) - 最近こちらの長編を読ませていただきました！この後の展開が気になりすぎて、この後どうなるのかなってずっと想像しています笑 以前の作品も何度目か分からないほど読み返しています！次の更新も楽しみにしています^^ (8月2日 10時) (
レス) id: 094cd8e787 (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - はじめまして。風月さんの作品、どれも大好きでくりかえし読ませてもらってます。今回のお話もすてきなにのあい、嵐さんがいっぱいで、とても嬉しいです！これからも楽しみにしてるので、ご自身のペースで頑張ってください！ (2018年4月30日 2時) (レス) id: d503904c38 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こんにちは。更新、いつも楽しみにしています。にのちゃん、辛いですね。お薬がちゃんと効けばいいな・・・。 (2018年4月29日 13時) (レス) id: 1e325f4f98 (このIDを非表示/違反報告)
風月(プロフ) - 蘭さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます（ ; ; ） 懐かしい作品まで読み返して頂けて、嬉しい限りです(^^) ゆっくりになりますが、これからもよろしくお願いします( ´∀｀) (2018年4月8日 22時) (レス) id: af22e3940e (このIDを非表示/違反報告)
風月(プロフ) - 和嵐さん» ありがとうございます！！ゆっくりになりますが、よろしくお願いします！！ (2018年4月8日 22時) (レス) id: af22e3940e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風月
| 作成日時：2018年2月10日 9時
