RMPGの愛すべきポンコツ！

vol.262 🤫📷✨ ページ21

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2021年 9月6日

エターナルの稽古前、朝早くからAに呼び出されて俺は渋谷に来ていた。
プライベートだったらまあ気が楽で良かったんだけど、何日か前に告げられたのは結構大事なやつだった。


「写真集？」
「そう！ちょっと前にお話もらってたんだけど、バタバタしてて延びちゃってさあ！この時期だからこそ出したいなあと思って！！」
「俺ら聞いてないんだけどいつ？」
「来月には！」
「急すぎだろ」
「いやあ急っていうかその、メンバーにもできるだけバレないようにどうせならサプラ〜イズしよ！ってマネさんと話してて…」


もごもごと口籠もりながら話すAは、何故か照れ臭そうだ。
マネージャーさんも何でこんなことに一緒に乗り気になってるんだよ…。
こんな一大イベント、A親衛隊のメンバーたちがファンの人たちと同じタイミングで知ることになったら色々やばい気がする。
というかやばい。確定。
その日はそれぞれ仕事にならないだろうし、ファンに混ざって一緒に予約戦争始めそうだ。
まあでもそのほうが売り上げは伸びそうだな。あの人たちも大概だから。

まあ、それは置いといて。


「え、なんで俺に言うの？」
「それには込み入った事情がありまして…」
「何、3秒で」
「えーと、その、」
「いーち、にー」
「い、一緒に撮影して欲しくて！！！！！」


勢い余ったそれは2人だけの部屋には随分と響く。

驚きはしたが、何で俺、とは思わなかった。
これまでもAとセットで、雑誌とかブランドの撮影を組まれた事も少なくない。
黙っていれば写真映えする容姿のAは、顔立ちとか身長とかスタイルとか、元より持ち合わせた雰囲気とか、そういうのに化粧とか衣装とかも加えて、隣に並んだ時になんかこう、しっくりくるのだ。
写真を撮ってくれる人たちの言葉を借りると、" 世界観が似ている "らしい。
詳しいことは俺もよく分かんないけど、確かに撮影は楽しいし出来上がったものを見てすげえと思ったのはAとの撮影が初めてだったと思う。

俺たちは俺たち同士を引き出す上では、唯一無二で最大のビジネスパートナーだ。

「…まあいいけど」
「やったあ！マネさんに言ってくるね！まこの勝負服で渋谷集合だから！！あ、明後日ね！」
「えっ急すぎだろ！A！」



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