やばい状況 ページ27
Aは唸っていた。
『ゔゔぅぅ〜如何したものかな〜〜』
無理も無い。
何故なら、森に無断で探偵社に協力し、森直々の任務を無断で放棄し、自分の立場について好きにしろと言い放ったのだ。
おまけに太宰と鏡花の前で、自分自身を変える、なんて宣言をしてしまっては、残る選択肢は一つしかない。
つまり、今のAは非常に拙い。
無論、芥川も独断行動で白鯨に突入したが、あれは何時もの事で、何よりヨコハマの街を守るという任務をなし果せた。
故に、芥川の処分は皆無だろう。
でも、Aは如何だ。
Aは自分の意思で太宰の元へ行き、探偵社に手を貸し、マフィアに盾付き、裏方として街を救った。
幾らヨコハマの街の焼却を防いだとて、所詮、裏方として、だ。
今のままでは確実にAは、処刑、若しくは監 禁だ。
そんな人生を奪われるようなことはあってはならない。
太宰との取引を承諾した時点で、この状況に陥るのは判っていた筈だ。
そして森に楯突いた時も、太宰と鏡花に自分を変える発言をした時も、この最悪な事態になることは判った筈。
むしろ、今後如何していくのか考えた上で、強気な発言をしたのではないか？と云われても当然だ。
でも、何れの時も、今後自分が如何していけばいいのか全く考えてもいなかったのだ。
そんな事、普段のAなら有り得ない事だ。
Aは任務を遂行する時も、作戦を考察する時も、仕事の依頼を受ける時も、先の先のまた先の事まで凡て考えを通している。
まるで、乱歩や太宰のように。
それすら出来ないほど、Aの一生にとって重要な決断を迫られているのだ。
こんな事ばかり考えていると頭が痛くなってきた。
そう思ったAは拠点には帰らず、夜の街をブラブラと歩き回った。
ふと携帯を取り出してみると、十五分前から一分ごとに、着信履歴があった。
その履歴を見ると、
首領
中也
首領
中也
首領
中也
まあ予想はついていたが。
出来れば今は森とは言葉を交わしたくない。
履歴を見ているとまた電話が掛かってきた。
画面を見ると“中也”の文字。
中也を置いて拠点へ帰ったAは中也に対して後ろめたさが少なからず残っている。
目を瞑って通話釦を押した。
『…………はい』
《Aか？
今何処に居る？！》
『チーズケーキの上』
《はぁ！？寝言は寝て言え！
良いか？今直ぐ迎えに行く！だから待ってろ！》
中也は息が上がっていた。
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かなこ - 中也❤愛してるぅ (2021年11月19日 14時) (
レス) @page3 id: 84f9a9af20 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - RENKAさん» 本当ですか！！めっちゃ嬉しいです〜♡ありがとうございます！今後ともよろしくお願いします♡ (2021年11月7日 14時) (レス) id: 008ae2747a (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - 最初から見させていただいてます！読みやすくて面白くて最高です！ (2021年11月7日 1時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - あいでっとさん» コメントありがとうございます！シリーズ3の話がいっぱいになりましたらこちらに移行しますね！もう少しシリーズ3をお楽しみ下さいませ！ (2021年8月23日 17時) (レス) id: 008ae2747a (このIDを非表示/違反報告)
あいでっと(プロフ) - 早く見たい…← (2021年8月23日 17時) (レス) id: 81182bc18e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：myu | 作成日時：2021年8月23日 13時
