Q12.チューしてみますか？ ページ12
.
「東京旅行でゆめの国いってきたからお揃いのキーホルダー買った！」
「A、そのゆめの国とやらはおそらく東京じゃなくて千葉だね」
土日に、友達と東京旅行してきた。卒業までの思い出づくりとして、１日目はゆめの国いって、２日目もいろいろ観光して行って帰ってきた。
先生へのお土産は、キーホルダー。プリンセスと王子がペアになってて、くっつけると上の部分が重なってハートになるやつ。
「わたしがプリンセスで」
「先生、こんなのつけないなぁ」
って言いながらポケットにしまった。そういう割には嬉しそうな顔をしている。ありがと って頭を撫でる先生。顔が近いからチューしようとしたら相変わらず拒まれた。
「さいきん チューばっかしようとしてこん？そんな欲求不満なの？」
「だって、先生のこと好きになってから彼氏おらんもん」
高校生だってフラストレーションがたまる。一度経験しているなら、尚更。
「Aってさ、やっぱ高橋とまえ付き合ってた？」
「え、それ聞く？」
「あー、やっぱいい。妬くから。」
「ほら、キーホルダーくっつけるとチューできるよ」
「僕はAとしたい！」
「じゃあしろよ！」
「まだなの！」
喧嘩するふりしてふざけあう。ひと段落つくと先生は、またちょっと表情を変えた。
そして、何も言わずわたしの唇に指を二本のせた。人差し指と中指で、わたしの唇を隠すようにして。
「〜〜〜っあぁやっぱできない」
指越しにキスをしようと目論んだ先生だけど、顔を真っ赤にしてわたしと逆を向いてしまった。え、めっちゃ照れてる。可愛い。でも、こう期待させといてしてくれないのはなんだか腑に落ちないので、わたしは、先生の顔をまたわたしの方に向けた。
そして、先生がしたように、唇に指を乗せて、そこにちゅ、と音を立ててキスをした。なんとなく、わたしも先生も、目を瞑った。
「チューした」
「チューじゃないよ」
チューはこうだよって、先生にあげたキーホルダーを奪ってわたしのそれとくっつけた。ハートの下のプリンセスと王子はキスをするように引き寄せあう。
「ダメだ、本当にダメだ、卒業まで待つの地獄すぎる」
「あとちょっとだよ」
珍しく今日はわたしの方が先生を嗜めてる。ふと思ったけど、先生との初めてのキスって卒業式になるのかなぁ。
.
Q13.寝たふりばれてますか？→←Q11.指導しましょうか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 516人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遥乃。(プロフ) - miさん» いえいえ！ 首を長ーくして待ってます！ (2018年11月8日 0時) (
レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 遥乃。さん» 優しいお言葉ありがとうございます(Ｔ＿Ｔ)自分のペースで更新していきます〜 (2018年11月7日 9時) (レス) id: 1f8135c296 (このIDを非表示/違反報告)
遥乃。(プロフ) - まぁ、盗作は論外ですが。 (2018年11月6日 1時) (レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
遥乃。(プロフ) - miさん» 遅れるも何も、好きな小説を好きな時に好きなように書くサイトなんですから、気にしちゃダメですよーw 実際の小説家たちみたいに締め切り日があるわけでもないし。 (2018年11月6日 1時) (レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 遥乃。さん» 遅れて本当にごめんなさい！待っててくださると嬉しいです〜〜！！ (2018年11月4日 21時) (レス) id: 1f8135c296 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：未詞 | 作成日時：2018年6月25日 16時
