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第104話 ページ10

「ん……?」

何も無い、白い場所。

底にはいつものように泣いている梨花ではなく、俺が一番好きだった桜柄のワンピースを着て立っている梨花。

「梨花?」

梨花「優真、私と一緒に行こう?」

梨花は俺の手を取って、微笑む。

あぁ、俺はこの笑顔が好きだったなぁ、なんて楽しそうに歩く俺のお姫様を眺めている。

「どこ行くの?」

梨花「梨花のところ!優真も一緒にいようよ!」

「そうだね、梨花のところ行こうかな。」

何も考えず、何にも縛られず、梨花のところで笑っていたい。

もうあんな辛い思いしたくない、あんな苦しい思いしたくない。

「俺本当、なんもしてやれなかったよな。」

梨花「ん?」

「梨花にしてやりたいこと、沢山あったんだ。花嫁姿も見たかった。」

梨花「あはは!中学生だよ?ちょっと早くない?」

「…それくらい、梨花が大切だったよ。」

その言葉に一瞬、梨花の表情に影が生まれる。

梨花「だった、か。」

「うん、そうだね。大切な気持ちは変わらないけど、でもごめん、やっぱり一緒には行けないかな。」

梨花にしてやりたかったことを考えると、沢山出てくるのに、それと同じくらい涼と2人でやりたいことも溢れてくる。

だから、梨花と一緒に行くことはできない。

梨花「知ってるよ。山田くん、だよね。」

「うん。」

梨花「私が告白するって知った時、凄く焦っていたから、もしかして優真のこと好きなのかなって思ってた。」

そういう梨花に驚いたが、梨花はそういう我慢はしない子だ。そこも好きだった。

「梨花が大切なのは変わらない、それでも、俺は涼介を幸せにしたいから、ごめん、帰るね。」

梨花「優真、私ね、優真の彼女で幸せだったよ!ありがとう、お幸せに!」

梨花のその言葉を聞いて俺の心ガストン、と軽くなる。あぁ、そうだ、梨花はこんなにも真っ直ぐで、綺麗な子だった。

「行ってきます。」

梨花「行ってらっしゃい!」

その言葉を最後に梨花は二度と俺の前に現れることはなくなり…俺の目は覚めた。

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すい(プロフ) - コメント失礼します。私も一気読みしてしまいました。2周目に突入してます笑裏の方がどうしても出てこなくて悲しんでいます、どうしたら出てきますでしょうか、? (6月10日 0時) (レス) @page22 id: 6e6fc45b07 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - 阿部さきさん» コメントありがとうございます。一気読みなんて嬉しいです、これからもゆっくりですが更新していきます、また遊びに来てくださいね。裏の方のパスワードは山田くんのお誕生日4桁となってます。そちらの方にも遊びにいってあげてください。 (6月1日 3時) (レス) id: a44aa6e714 (このIDを非表示/違反報告)
阿部さき(プロフ) - 読んでて楽しくて面白くて一気読みしました!もしよろしければ裏の方のパスワードを教えていただきたいです🙏お願いします!! (5月27日 21時) (レス) id: ba7ca9aee7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - 一気読みしました!すごく面白かったです! (5月27日 15時) (レス) @page21 id: 7a81c10cde (このIDを非表示/違反報告)
おみず - オリ/ジナ/ルフ/ラグ、外したほうが良いと思います!💦 (5月10日 21時) (レス) id: 05055a42b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mimi | 作成日時:2023年5月4日 15時

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