第121話 ページ29
少女漫画の実写ともあって、撮影はかなりハードだった。何がって、いい年した俺が、制服を着ているこの現状が。
橋本「え、ほんとにアラサー?」
「本当にアラサー。可愛いハタチちゃんにはおっちゃんだろ?」
横浜「本当に似合ってるよ、優真くん。」
「やめてくれ!配慮が心に染み渡るっ!」
えー、本当なのにぃ、なんていう環奈ちゃんはまじで可愛らしい。
そんなこんなでコミュ力の高い環奈ちゃんのおかげで、俺と流星、環奈ちゃんの3人は仲良くなった。
「飯いこ!」
そう声をかければ、多忙な2人も着いてきてくれる。本当にいい人たちだと思う。
流星は俺の事を兄貴、なんて慕ってくれるし、環奈ちゃんは顔に見合わず俺と対等に飲める珍しい子だ。
遊びに行っても、飯に行っても楽しいなんて本当に心が綺麗な証拠だろう。
そして、俺の仕事は自分でも驚く程にトントン拍子に前に進んでいた。
主演映画に主演ドラマ、バラエティに呼ばれることも増えたし、密着なんかもされたり。
「自分が怖い。」
疾風「スキャンダルとか撮られんなよ。」
「うん。まぁ、撮られても涼以外は完全にガセだしな。」
疾風はそんなことわかってる、なんてボヤきながら何やら調べ物をしている。
「あ、記念日?」
疾風「あぁ、付き合って10年だからな。」
「いや、早。」
2020年、つまり俺たちは今年27になる訳で、高校2年生の頃から付き合ってるこいつらはもうそんな節目を迎えるのか。
長く一緒にやってきたし、そもそも幼馴染だから、気づけば10年、なんて言葉がしっくりくる奴らだ。
疾風「お前はどーするの。」
「考えてるよ。でもまだ、今じゃないかなって思ってる。」
疾風「妊娠適齢期とかはないけど、涼介も多分、待ってるよ。仕事のこととかあんまり背負うなよ。」
「珍し。なんか欲しいものでもあるの?」
疾風「ちっ、バレたか。」
カタログを持ってきて見せるのは、金持ちが愛用するようなブランドの財布。
ちなみにちゃんと、殴っておいた。
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すい(プロフ) - コメント失礼します。私も一気読みしてしまいました。2周目に突入してます笑裏の方がどうしても出てこなくて悲しんでいます、どうしたら出てきますでしょうか、? (6月10日 0時) (レス) @page22 id: 6e6fc45b07 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - 阿部さきさん» コメントありがとうございます。一気読みなんて嬉しいです、これからもゆっくりですが更新していきます、また遊びに来てくださいね。裏の方のパスワードは山田くんのお誕生日4桁となってます。そちらの方にも遊びにいってあげてください。 (6月1日 3時) (レス) id: a44aa6e714 (このIDを非表示/違反報告)
阿部さき(プロフ) - 読んでて楽しくて面白くて一気読みしました!もしよろしければ裏の方のパスワードを教えていただきたいです🙏お願いします!! (5月27日 21時) (レス) id: ba7ca9aee7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - 一気読みしました!すごく面白かったです! (5月27日 15時) (レス) @page21 id: 7a81c10cde (このIDを非表示/違反報告)
おみず - オリ/ジナ/ルフ/ラグ、外したほうが良いと思います!💦 (5月10日 21時) (レス) id: 05055a42b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mimi | 作成日時:2023年5月4日 15時