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38(JHside) ページ38

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 スンチョラに掴みかからんばかりの俺に、ミンギュも慌てて割って入ってきた。ぽんぽんと宥めるように肩を叩かれて、ようやく少し拳の力が抜ける。
 

「まぁでも、今シュアヒョンが動いてくれてるから、主犯の子も分かりそうみたいだし…。大丈夫だよ、」
 
「………あぁ、…ジョシュアは知ってたんだ…」
 


 そのまま続けられた言葉に、一瞬息を止めて、それからするりと手のひらを地面に落とした。
 ミンギュの言葉に、なんだか急に昇った熱が冷めていく。

 
「あー…うん、っていうかシュアヒョンが最初に気づいて…偶然校内でAちゃん見かけたかららしいんだけど。でも、ヒョンも多分口止めされてたんだと思う…ちなみに俺が言ったって言うのも内緒にしてください…」
 
「……分かった…ありがとう…」
 


 ちょうど予鈴が鳴って、心配そうにする2人を促すように行ってらっしゃいと手を振る。
 ガチャンと扉が閉まってから、ずるりとフェンスにもたれるようにして座り込んだ。



 別に、自分以外の人間が知ってたからって拗ねてるわけじゃない。そういうわけじゃないけど、自分の知らないところで好きな人が大変な目にあってて、そのために自分に出来ることはなくて、その上俺以外の人間がその子のヒーローになってるんだって思ったら、ただどうしようもなく、やるせなくなってしまっただけ。


「シュアなら上手く、Aを助けられるんだろうな…」
 


 夜露のようにぽとりと落とされた言葉が、誰に拾われるわけでもなく屋上のタイルに沈んでいく。
 

 別にAをあそこで助けなきゃ良かった、とも思わない。
 あの時はもう勝手に体が動いていたし、他の誰かが俺の役を担っていたらと思うと、それはそれで気がおかしくなりそう。
 
 でもそんな俺の自分勝手なワガママと自己満足のせいで、それに巻き込まれてAは今そんな目にあってて、じゃあやっぱ、助けなきゃ良かったの?
 
 好きな子が目の前で倒れても、そこに俺は手を伸ばしちゃいけないのかな。




「そんなの…どうしたらいいんだよ……、」



 携帯にAのトーク画面を開いてみたけれど、昨日送ったメッセージを最後に彼女の返事はまだなかった。
 
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(プロフ) - クマ!さん» そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです…!!続きも楽しんで頂けるよう頑張ります!ありがとうございます🥰 (2022年9月29日 3時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
クマ!(プロフ) - このお話凄く好きです(๑˃̵ᴗ˂̵) 更新楽しみにしてます😆! (2022年9月28日 23時) (レス) @page28 id: d3bc43a704 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凌さん» すみません、確認不足でした💦 ご指摘ありがとうございます!助かりました!! (2022年8月15日 10時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お-リ-ふ-ラ外しましょう (2022年8月15日 8時) (レス) id: 10600dccf7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月14日 2時

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