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 放課後、ジョンハンに掴まる前にと足早に下駄箱へ向かった。"病院まで送る"って通知が来てたけど、気付かないふりをして。




「ねぇ」


 下駄箱までもう少し、そんな、階段の踊り場で肩を引き止められ、振り返った目の前には3人の女の子。綺麗なお顔をした彼女たちは、揃って鋭い目付きをしていて、思わず足がすくむ。


「あんた、ジョンハン先輩のなんなの?」


 矢継ぎ早に投げられた質問に、喉が詰まって黙り込んでしまった。それが一層彼女たちをイラつかせたのか、肩を強く後ろへ叩くように手のひらが伸びてくる。



「なんであんたなの…」



 身体に響く衝撃と、苦々しい彼女の表情。後ろの女の子たちも、いかにも鬱陶しそうな顔で私を見ている。こっちだって、なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの、と、そう思いながらも、彼女たちの側だった時の気持ちを考えると、悪意を持つのもどこかで納得してしまって、私はただ拳をにぎりしめた。



「ちょっと優しくされたからって、調子乗んなよ」



 もう一度目の前に手のひらが振り下ろされて、思わず後ずさって目を閉じたとき、がくんと身体が後ろに揺れた。

 あ、そうだ、階段の……。



 
「…っ危ない!!」



 ギュッ、と強ばらせた身体に、覚悟していた強い衝撃は来なかった。その代わりに私を抱きとめたのが、誰かの力強い腕だと気づいたとき、無意識に心が期待にざわめいていた。



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設定タグ:seventeen , ジョンハン , セブチ
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(プロフ) - クマ!さん» そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです…!!続きも楽しんで頂けるよう頑張ります!ありがとうございます🥰 (2022年9月29日 3時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
クマ!(プロフ) - このお話凄く好きです(๑˃̵ᴗ˂̵) 更新楽しみにしてます😆! (2022年9月28日 23時) (レス) @page28 id: d3bc43a704 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凌さん» すみません、確認不足でした💦 ご指摘ありがとうございます!助かりました!! (2022年8月15日 10時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お-リ-ふ-ラ外しましょう (2022年8月15日 8時) (レス) id: 10600dccf7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月14日 2時

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