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五組目 ページ7

ななもり。side






「なーくん…」


次の日、莉犬君が申し訳なさそうに話しかけてきた。


「どうしたの?……縁談のこと?」


「う、うん。やらないよね…「やる。」


少し食い気味に言ってしまった…


そして当の莉犬君は狐につままれたような顔をしている。


……まぁそうだよね。


これまでの縁談、写真見ただけで全て断ってたもんね…


「ほ、本当……?」


そして俺は静かに頷いた。


「ちょっとね…面白そうだなぁって。」


「おも、しろい?」


そういい首を傾げる。


「……ううん。何でもない。」


「……そっか。でも、なーくんがその気になってくれて結婚するのが驚きだよ!w」


そう言ってバシバシと強めに背中を叩く莉犬君。


本人は本気で叩いでるだろうけど全然痛くない。


…そう言うとこ、可愛いんだよねぇ。


「………結婚はしないかもよ?」


「えっ………」





























さとみside



「……どういうことですか。」


応接室のソファにちまっと座る1人の男。


弱々しく、今にも泣きそうな顔をしている。


細すぎて少し力を入れたら折れそうだ。


「…何のことですか?」


俗に言う“営業スマイル”で話す。


でもそれには騙されないようで


「……わかりますよ。彼女……まだ生きてるんですよね?」


「……山瀬Aの事ですよね?」


「わかってたんですか…」


「彼女はうちの頭が殺る筈ですが……」


「なら何で殺せないんですか?」


「……何で生きてる事知ってるんですか?」


すると俯いて


「付けてるんです。発信機。」


「は?」


すると鞄からスマホを取り出し、俺に見せる。


スマホには地図と中央には赤い点が映されてた。


「そう言うわけですか……」


「歯止めが効かないんですよ。ずっと発信機を見て、怪しい男と話してないからチェックして!」


最後の方はほぼ叫びに変わっていた。


早口で話すと共に背筋がぞわってする。


……気持ち悪い。所謂“ヤンデレ”というものなのか。


それにしても理不尽な理由に嫌気がさす。


でも……


「わかりました。この件に関しては大変申し訳ございません。」


「……ッ!」


「次は、必ず殺します。」





“依頼人の要望に正確に答える”が掟だからな。

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(プロフ) - ゆいる@べりらわさん» しんさっくー!神じゃないですよw (2021年1月18日 17時) (レス) id: 064e088947 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいる@べりらわ(プロフ) - 環さんの新作…!やっぱり環さんの作品はどれも神作なんですよね…ていうことは、環さん=神っていうことですかね?((( (2021年1月16日 18時) (レス) id: f77fac8613 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 星奈さん» 同担同担☆ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 064e088947 (このIDを非表示/違反報告)
星奈 - 環さん» 私もですっ!かっこいいですよね! (2021年1月14日 15時) (レス) id: 91cc59a311 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 星奈さん» るぅとくん推しです!w (2021年1月13日 20時) (レス) id: 064e088947 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月10日 11時

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