25.お互い様 ページ29
.
私の後ろには、人間が立っていた。
あの機械はどうなったのか、周りを見渡すと左側のだいぶ遠いところに吹っ飛んで部品などがバラバラになっていた。
座ったまま混乱していると、その知らない人が私の前にしゃがみ目線を合わせてきた。
大体私と同じくらいの、女の子だった。けど、全体的に若干男の子っぽく見えなくもない。
彼女は鋭めの目つきと無表情を全く変えないまま、
「 大丈夫?」
それだけ聞いてきた。低めで落ち着いた声に、荒くなっていた心臓の鼓動と息も落ち着く。
私は声を発さずに頷くだけだった。
その人は目で返事をすると徐ろに立ち上がり、私たちに背を向けて歩き出した。
あ、お礼も言えなかったな…とどうしようか少し迷っていると、その後ろ姿の肩から何やら黒いものが私の方に跳んできた。
「えっ、……猫、?」
私の方に跳んできたのは、首に白と黒のリボンを巻いた黒猫だった。何故か尻尾の先だけ白い。
「んーっ!エテ、こいつら魔法使いだ」
「ぇあッ…喋った、?」
目の前で猫が、普通に人間の言葉を喋っていた。人間と同じように、流暢に。
「知ってるし。ちょっとルーク、勝手に出て行かないでよ」
その人がルークと呼ぶのが、この黒猫らしい。
その猫は私が呆然としている間にもぺらぺらと言葉を話している。
「だって、魔法使い珍しいじゃん。まーこいつらはそんなに強くはなさそうだけどなー」
さりげなくディスられてイラッとしたのか、なんなのかよくわかんないが、カイが急にはっとして喋り出した。
「…はっ!?お前、失礼なやつだな猫の分際で言葉なんか使いやがって。」
うざったらしそうにルークを睨みつけるカイ。でも、ルークの尾を見た瞬間目の色が変わる。
「…えっ、尻尾の先だけ白い、喋ってる…、もしかしてお前っ、」
初対面にもかかわらず、黒猫のルークがさっきエテと呼んだ人を指差している。
「 魔獣使い …!?」
.
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玖蘭.紅羽@くられん(プロフ) - 雨猫さん» 元、ぽぽっけです!すみません。一回ログアウトしちゃって、、、、お気に入り登録が水の泡になりまして!www心配してくれてありがとう。よろしくー!ぺこっ。って、パクるなァァァ!wwwぺこっ。 (2022年5月17日 8時) (レス) id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
雨猫 - あ、元ぽぽっけさんですか!?急に居なくなっちゃって心配してましたw、こちらこそよろしくね。ぺこっ (2022年5月16日 21時) (レス) id: 873394c41b (このIDを非表示/違反報告)
玖蘭.紅羽@くられん(プロフ) - 一ヶ月ぶりにここ開いたー!ログアウト一回しちゃってさ、、、で、全部消えてしまったってわけ。wwwwこれからもよろしくね。ぺこっ。 (2022年5月16日 9時) (レス) @page33 id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽっけ(プロフ) - 雨猫さん» ああ、わかるよ。寝れないよね。僕も寝れなくて1時間くらいでやっと寝るかな、、、。w。ぺこっ。 (2022年4月16日 16時) (レス) id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
雨猫 - ぽぽっけさん» あーありがとう!僕も最近は…っていうか、布団に入っても寝れないだけなんだけどね…汗 (2022年4月15日 23時) (レス) id: 873394c41b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨猫 | 作成日時:2022年4月9日 0時