吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話 4

もう一眠り カフさんリクエスト話 ページ15

休日

それは人々にとって安息の日であり、誰かと共に時を過ごしたりする

そんな日である

ボクもこの休日は順平とともに映画でも見に行こうか

なんて言う計画を立てていた

しかし呪術師という職業柄休日というのはそもそも少ない

そのせいだろうか…


『…ね………寝坊した！！！！！！！！！』


集合時間の10時はとっくに過ぎ、スマホの画面には12時近くの時間が表示される

連日の任務の疲れが一気に出たのか、すっかり昼まで爆睡してしまったようだ

慌ててベッドから飛び起きて着替えようとしたその時だった

通話通知が部屋に鳴り響きスマホに顔を向ける

その画面に映っていたのは『順平』の2文字で、思わず背筋が凍る

怒ってはいないだろうか、いや絶対怒ってる、とりあえず謝らないと…

そんな思いで恐る恐る通話ボタンを押し

喉から声を絞り出した


『もしもし…じゅんぺ《｢ごめんA！！寝坊した！！ほんとごめん！！｣》


しかし、通話越しに聞こえてきたのは焦ったような謝罪の言葉

加えて通話越しから聞こえるのは慌ただしく動くような音

それを聞いた途端、安堵と同時に気が抜けて、思わず笑ってしまった


『…ふふ、ごめん、ボクも寝坊したんだよね』

《｢えッ……Aも…？｣》

『うん、ついさっき起きた』

《｢そっ…か…｣》


通話越しに聞こえるのは、ボクと同じように安堵したような声

そしてすぐに気の抜けたような笑い声が聞こえた


《｢…ふふ、なんか、2人とも寝坊するなんて…凄いね｣》

『ほんとにね、今から準備するの馬鹿らしいし、今日はゆっくり部屋で過ごそっか』

《｢いいね、それ｣》

『決まり、じゃあボクの部屋おいでよ。さっきすごい音してたしそっちやばい事になってるでしょ』

《｢う、うん……お察しの通り…｣》

『ふふっ…じゃあ待ってるから』


そう言って通話を切れば、間もなくして部屋の扉がノックされてから開かれる

ボクが寝返りを打てば、順平はこちらをみて瞳を丸める


｢わっ…A、ずっと横になってたの？｣

『動くの面倒くさくてね』

｢いつものAからは想像できないや｣

『面倒くさがりのボクは嫌い？』

｢そんなことないよ｣

『よかった、それじゃあ…』


ぐっと順平の手を引けば、彼は驚いたように声を上げてベッドに倒れ込む

そんな彼の体温を傍に感じながら、ボクはまた布団をかぶった


『もう一眠り、しよ？』

｢……そうだね、もう一眠り…｣


次起きた時は、一緒にご飯でも作ろうか

見物→←お知らせ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す