八十八橋の呪い ページ12
Noside
「なぁなぁ、Aは今回別任務なの?」
「A…って、あぁ、柊くんの事っスか、彼なら先に現地を回ってくれてるっス」
「珍しいわね、普段は吉野と離れたがらないでしょ」
「喧嘩でもしたのか?」
「し、してないよ…!!」
補助監督である新田明の運転の元、車の中には4人の呪術高専生が乗車していた
呪いのせいと思われる不可解な死人
その全員が玄関前で刺殺されているものの、残穢だけでは同一の呪霊かの
断定が難しいとのこと
その調査と呪霊の討伐を兼ねて
現在車に乗車している4人と、補助としての柊を含めた5人が任務に派遣されている
「にしても、5人も派遣されるだけの任務な訳?聞いてる限り、3人ともどっかしらで呪いを受けて、時がたってそれが発動したって感じでしょ?」
「あそっか!釘崎すげぇ!」
「ふっ…当然…!」
自信げに髪をかきあげる釘崎を横目に伏黒が口を開く
「逆に考えれば、どこで呪いを受けたかが不明な分情報が必要なんだろ、あと、柊が来てるのはたぶん不測に事態に備えての事だ」
「なによそれ、私らだけじゃやれないっての?!」
「多分そうじゃないっすよ、ほら、柊くんは術式の強制解除が出来るっスから、もしも君たちが呪いを受けても…ってことッス!」
「寧ろAだけで十分な気が…」
助手席に座る吉野がそう漏らすと
新田明はそう言えば…と何かを思い出すように顔をあげる
それに釣られるように4人もまたタブレットから顔をあげれば
彼女は独り言のように言葉を連ねる
「確か柊くんは、この任務とは別になにか本命の任務があるとか何とかって…」
「「本命?」」
※
※
※
※
Aside
規則正しい電子音を耳に窓から入る光に照らされて病院で眠る黒髪の女性を見やる
近くの花屋で繕った花を窓辺に飾り、一息ついてからその女性の額に触れる
だが、呪力を流し込んだ次の瞬間、赤の紋様が彼女の額に浮かび上がり
ボクを拒むように指先に痛みが走った
『簡単には解かせてくれないか…』
艶やかな黒髪に白い肌をした整った顔たちの彼女の名前は伏黒津美紀
そう、あの伏黒恵の姉である
彼女の受けた呪いはかなり複雑な呪いだ
時間をかけなければ彼女の体にも危険が及ぶ
10月31日に起こる渋谷事変への対策や、内通者とのコンタクト
少しずつ、少しずつでいい
手の届くものを増やしていかないと…
それだけ考えて、ボクは病室を後にした
悲劇への対策→←○○編 2人がウェディング衣装選びをする話【零さんリクエスト】
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リン(プロフ) - 待ってます。 (2022年10月18日 20時) (レス) @page16 id: 432c239ec6 (このIDを非表示/違反報告)
網羅はじき(プロフ) - 何回読んでも最高です…本当に作者様に感謝!!全作品の中で1番大好きです!いつまでも更新待ってます!! (2022年3月23日 23時) (レス) @page16 id: 06abef15a4 (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - わぁぁ!!ありがとうございます(;_;)ほんと最高でした土下座。順平がただただ可愛かったです(*´`)これからも頑張ってください!! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 8b372f39fb (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - めっちゃ待ってました!リクエストなのですが休日をただただのんびり過ごす2人をみたいです! (2021年7月21日 16時) (レス) id: 8b372f39fb (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - めちゃくちゃ面白いです!次の話を楽しみのして待ってます! (2021年6月7日 7時) (レス) id: decf762b40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年4月16日 20時