吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話2

強引な彼 ページ46

順平side


｢順平は多分、まだ術式を使いこなせてないね｣

｢え…でも、今までは…｣

｢今までは、式神を通すことで毒による被害はなかったけど、今回順平は自身の呪力で生成した毒で死にかけた、それって自分の力に体が耐えれてない訳｣


五条先生曰く、自身の毒に耐えられないようじゃ、術式に使われてしまっているらしい

逆に毒に耐えられるようになれば、あの日のように僕に毒が回ることがなく

澱月の強化ができるとも言われた


そして僕に課せられた課題は｢毒慣れ｣だ


少量の毒を摂取し続けることで体に抗体が出来て効かなくなるらしい

稀に虎杖くんのように最初から効かない人もいるが、僕の場合はそうもいかない


※

※


｢とは言っても……なぁ…｣

『順平毒慣れするとはいえ摂取しすぎちゃダメだよ？』

｢うん、それは気をつけるよ…苦いし｣

『あ、苦いんだ』


速効性ではあるものの、毒素は少なく、死にはしない程度の毒を1滴だけ毎食垂らし

それを食べる事で毒と体を馴染ませる

元はと言えば自身の呪力から生成したもののため恐らく慣れるのは早いだろうと

五条先生はいうが、正直にいえば普通に怖い

当たり前だ、毒を摂取しているのだから


『でもさ、あの時の澱月なんか凄かったよ、触手がギザギザしてて、なんか毒クラゲ！って感じの…でも……綺麗だったな』


思い起こすかのようにそう言ったAは、ふと何かを思いつくようにした後

僕の手を取って口を開く


『ねぇ順平、水族館行こうよ！』

｢水族館…？いいけど、いつ？｣

『今から』

｢今から？！でも絶対安静じゃ……｣

『激しく動かなきゃいいの！順平も暇でしょ、そうと決まれば着替えてこよー！』


Aはそう言って半ば無理やり僕を部屋から押し出した

そして僕の部屋に入るとクローゼットを開き、少し悩んでから服を取り出してきて

それを僕に押し付けてから自身は風のように部屋から飛び出して言った

彼のこう言う強引なところは、やっぱり少し虎杖くんに似ていると思う

多分本人に言ったら怒る、というか拗ねる

彼は意外と子供っぽい反応をすることが多いのだ


｢……恋人の特権…ってやつかな……｣


そんなことを呟いて、自分で恥ずかしくなってくる

まぁ、たまにはこうやって悪ふざけに乗るのもいいかな

多分これは、一般的に見た青春だろうから

せっかくなら楽しんでしまおう

そんなことを考えて、僕は服に袖を通した

綺麗無花丹八棘我亜琉→←やっぱり真人は許すまじ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す