吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話2

目の前に宝箱の鍵があるのに謎ギミックで取れないような話 ページ39

『悠仁！ボクは順平守って逃げるから抑えといてよ！！！！今度こそ守れよな！』


意識こそはまだあるものの、毒が体に回ったせいか膝から崩れ落ちかけた順平を抱え

鎌を背に背負いながらまだ順平を襲おうとする特級の攻撃を避けて走る

悠仁と東堂くんがその場に残るならば任せようとそう叫べば

悠仁達はその拳を構えながら言葉を返す


｢おう！！絶てぇ行かせねぇから走れ！｣

｢師匠の背中を守るという任務なら俺が受けもとう…！ブラザーは黒閃に集中するんだ！！｣


こういう時の東堂くんはものすごく頼りになる、今度恋の豆知識でも教えてあげよう

そんなことを考えながら、両肩に伏黒くんと真希さんを担いだパンダさんと共に森を駆ける


『伏黒くん達の状態は？』

｢真希の方は多分大丈夫だけど、恵は意識ないし呪力もカラカラだな、そっちはどうだ？｣

『呪力が残ってれば自分で毒抜きできたかもしれないけど、順平の体は呪力が残ってないのに毒だけが残ってる状態だよ、意識があるのが凄いくらいだ』


ボクらの登場とともにアドレナリンが切れたのか、呪力の放出を辞めたのがまだ良かった

しかし油断はできない、伏黒くんたちの安否は原作で保証されてるが

順平に関してはボクと同じくイレギュラー

治癒できるか否かは不確定要素な上に、辛うじて残ってる意識も

毒の周りのせいで話すことが困難なほどに進行している

術式を解除してからまだ数分も経っていないというのにこの即効性

余程の猛毒を呪力によって作り出したのだなと、こんな時に彼の成長を感じる


｢そろそろ帳だな、帳抜けたらそのまま直行で家入先生のとこ行くぞ｣

『うん、ボクも順平そうするつも…い"ッ？！』


走って帳を抜けようとしたその時、壁にぶつかる感覚と共に額を強打する

パンダ先輩達は帳の外にいて、ボクらだけがその内側で止まっている状態だ

そしてそれが帳の効果によるものだと気づくのに時間はそう必要なかった


『なんで出れない訳…？！ボクが来た時には普通に入れたのに…』

｢…A、１回順平を置いて出てきてみてくれないか？｣

『……！…まさか……』


そっと順平を地面に寝そべらせ、片腕を帳に触れさせれば、腕は難なく帳を通り抜ける

これではっきりした、その帳は…


｢やっぱりな、万が一助けが入ったとしても、順平は出れないようになってるんだ、順平に触れている人物にも適用されるんだろうな｣


その言葉と共に冷や汗が流れ落ち、地面に濡れ跡を作った

Q、ちょっと興奮しましたよね？ A、うるせぇ不可抗力だ→←ヒーローのような

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