吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話2

走馬灯 ページ36

順平side

ー時刻 真希合流直後ー


｢真希先輩！！伏黒くん…ッ！！｣


花の種子を食らってもなお呪術を行使しようとする伏黒くん

呪霊にその首を掴まれても強く自我を通す真希先輩

喉を痛めてまで呪言を使って倒れた狗巻先輩


じゃあ、僕は……？


｢なっ…に、して…！｣


澱月を出現させ、鋭く尖らせた毒針を特級呪霊に向かって放つ

勿論傷がつくことも、怯むことも無い

だが、呪霊の注意が僕へとそれたのは確実だ


《あぁ、そうでしたね。、貴方だけは殺せと言われましたから》

｢…なっ、なんで、僕を狙うんだ…！｣

《仮に知っていたとて、今から死ぬ貴方にそれを伝えても意味は無いのでは？》


一瞬視界の端に映った木の枝に、反射的に澱月で体を守る

直後澱月により衝撃を緩和したのにも関わらず体が吹っ飛び

川の水に体が浸かる

首から手を離された真希先輩は動けはしないようだが生きてはいる

伏黒くんも呪力が尽きているのか蹲っている

良くも悪くも僕以外は動けない

だったら、やるしかない……死にたくなければ

祓うしかない…！！


※


※


※

ー 時刻 柊Aが帳を確認した直後 ー


《まだ、やるのですか》


僕と対1になってからおそらく3分も経っていない、それでも分かる

圧倒的な力の差

防いでも、攻めても、状況は変わることは無い

ただ伏黒くんたちが衰弱していき、僕の呪力が尽きていく


《何故貴方を殺せと言われたのか、私は理解できません。貴方を殺すことでなにか大きな影響が出るとは失礼ながらとても思えないのですが》

｢はは……呪霊にも、失礼とかって言う感情あるんだ…｣


立ち上がった足元の水が赤く染る、けれど、ここで座り込んでしまったら

それこそ本当に終わってしまう

まだ、まだ……まだ


《何がそこまで、貴方を動かすのですか》

｢僕だって、わかんないよ…わかんないなりに……やってるんだよ！｣


ただ、言えずじまいで終わるのは嫌だ

伝えるって、覚悟して、強くなって

それが全て無駄になるのは、それだけは


《……！…なるほど、自身の身を毒に侵してまで…人間の感情とは恐ろしい…》


体が耐えきれないほどの、猛毒を

ここで終わってしまうくらいなら

その感情を全て、呪いに変えて

毒で侵して


『順平ッ！！！！』


きっと、僕を呼ぶその声も

走馬灯とかいうやつなのだろう

前世とか今世とか結局はどうでもいいわけ→←貪欲な人

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