吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話2

2週間も推しとお触り厳禁とか頑張った方だと思う ページ12

順平side


｢い"……ｯｯ｣

｢おい、戦闘中に目瞑ってどうすんだ？その隙に刺されたら終わりだぞ｣

｢は、はい……！｣


練習用の木刀に打ち付けられる衝撃で、腕が痺れる

それほどの衝撃を真希先輩は打ち込んでくる

昼間は体力作り、夜は呪力と式神の扱いの特訓

ここ2週間はずっとその繰り返しだ

正直に言って……


※

※


『しん……ｯｯどい！！』

｢師匠は筋はいいんだが、戦闘中に気が逸れる癖があるな？しかも最近はそれが酷い｣

『わかってるっての…でもなんというか、こう……充電不足？東堂くんも高田ちゃんを一切見ない生活続けたたら活力無くなるっしょ？』

｢当たり前だ！！俺は一日たりとも高田ちゃんを見ない生活なんて耐えられられないだろう！！｣


京都校の道場、普段なら取れるはずの受身を取り損ねて強打した腰を擦りながら

ゆっくりと立ち上がってそうぼやく

順平と引き離されてから早くも2週間と少しが経った今

ボクは明らかな｢スランプ｣に陥っていた

それもそのはずだ、ボクは自身の力も、拳も、全て彼を想った上で成立している

そんな彼と一切の連絡もできず、声を聞くことすら出来ず

スマホも手元にない状態が2週間

はっきりいってここまで耐えきれたのがすごい


｢師匠、なんだか顔色が悪いぞ？今日はやめとくか？｣

『うん……夕方またやれそうだったら声かけるからその時はまたよろしく』

｢おう！休息も大事だからな！｣


相変わらず師匠呼びをやめてくれない彼にそっと笑みを向けてから

ボクは道場を後にした


※

※


一方その頃東京校(順平side)



｢吉野あんた体調でも悪いの？｣

｢えっ？いや、別にそんなことはないと思うけど……｣

｢飯は食わないと体力つかないぞ｣


一通りの訓練が終わったあと、昼休憩の時間に近くの和食屋に来たのだが

どうにも箸が進まず伏黒くんと釘崎さんにそう声をかけられた

特に体調が悪いとか、そういう訳では無い

少し前までは強くなりたい一心でがむしゃらにやっていたおかげか

少しずつ体力もついてきたり、式神の扱いにも慣れてきたりと成長があったのに

最近はそれが全くないどころか明らかなスランプに陥っている

やる気と呼ばれるものが一切湧いてこないのだ


｢…真希さん達に連絡しといてあげるから、今日は休んだら？｣

｢え、でも…｣

｢無理して訓練して体壊してもダメだろ、今日は休め｣

｢…うん、ありがとう｣



どうしようもない喪失感を胸に

ボクは白米を口に運んだ

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