検索窓
今日:14 hit、昨日:25 hit、合計:539,379 hit

そう言えばみんなボクが熱あるの忘れてない? ページ40

予め排水溝を通って逃げることを知っていたボクはすぐさま地面に呪力を伸ばす

伸びた呪力に引っかかった瞬間に波長を崩せば、運が良ければ殺せる

ただ、波長だけに集中して

周りの音を遮断した


そして、捉えた



『せいぜい死にやすくしてやる……!』



地の底、根のように拡がった呪力にかかった波長を全呪力でかき乱す

魂を直接トンカチで殴るような衝撃だ

その直後、呪力がほんの微かにしか残らないほどにまで衰弱したのを確認してから

ボクは集中で止めていた肺を動かした


「柊くん!奴が向かった方向は分かりますか!それと出来れば虎杖くんの手当を…!」

『多分、東南の、ここから数キロ、はな、…れた地点かと、だ、いぶ…衰弱…させて……』

「柊くん……?」


喉になにか詰まったように言葉が突っかかる

酸素を吸っているはずなのに酷く息が苦しい

肺が、心臓が締め付けられるように痛い

間接がズキズキと痛む

頭が割れるかと思うような頭痛がする

吐き気は酷いのに吐き出すものがないような胸苦しさが体を覆う


『……ゲホッ、けホッ……ッ?!…ぅ"…』


口を抑えた手のひらの隙間から生暖かい液体が漏れだした

地面にぽたぽたと落ちたそれは鮮やかな程に赤く、それが血だと理解した

理解した途端、視界がぐらついて、景色が横転した


「柊くん!!しっかりしてください!!…ッ?!君、熱が……!!」

『い、から…!彼奴……ま、ッ……ひと、はやく、にげ、られちゃ…ッ』

「よくありません…!今は君と虎杖くんの命が優先だ、貴方術式で無理に体調不良を押さえ込んでいたでしょう?!」


そうか、呪力が空っぽになったせいで、術式で熱を抑え込めなくなったのか

そうだ、そう言えばボクはまだ疲労熱が治っていないんだった

重くなる瞼に、恐らく七海さんが呼んだのであろう救急車のサイレンが聞こえる


これじゃあ帰った時…順平に怒られちゃうな…


それだけ思って、ボクは意識を闇に投げた

排水溝ノ中→←後悔論文



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (417 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
546人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 吉野順平
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。