後悔論文 ページ39
七海side
呪術師は、クソだ
『あぁぁぁ順平に告っときゃよかったぁぁぁぁいや告ったけどせめて返事聞きたかったぁあ』
「虎杖くんと言い、君といい、なぜそうも緊張感がないんですかね」
改めて、私の横で嘆く少年、柊Aを見遣る
彼と虎杖くんは、何処と無く似ていた
誰かの為に自身の命を本気で掛けれる
それが1人に向けられているか、人々に向けられているか
彼らの明確な違いはそこくらいと思えるくらいには似ている
「へぇ、これから死ぬって言うのに、意外と余裕そうな顔してるね」
「……先程、貴方は私に感謝をと言いましたね。ですが…それはいりません。その言葉はもう、大勢の方に頂きました」
サングラスを外し、宙を見やる
「悔いはない」
『うっそだぁ』
「……人が人生の終わりを覚悟しているときにそういう空気を壊すこと言うのやめて貰えますか」
『あるでしょひとつくらい、美味しい物食べたいとか旅行行きたいとか映画見たいとか』
柊くんは静かに微笑んだ
だがその顔には、一切の恐怖の色が現れていなかった
『でも、そっか。死ぬのか…最後にあのクソのせいで最後まで見れなかった映画、2人で見に行きたかったな』
「……一般人の貴方を巻き込んだ事、守れなかったこと…謝罪しますよ」
「話は終わったかい?」
あぁ、やっぱり
人生も、呪術師も、労働も
どこまでもクソだ
そう、目を閉じようとしたその時
領域の中に光が差し込んだ
『あ、やっと来た』
「やっと……?」
柊くんが呟くと同時に、領域の中に飛び込んできたのは虎杖くんだ
ガラスが割れるように散った領域の壁の破片に光が反射して
領域の中が照らされた
そうか、結界内からの体制をあげるほど外からの攻撃には弱くなる
領域に引き込めば勝利が確定するとなるなら尚更
だが……虎杖くんの内には…触れてはいけないものがある
《言ったはずだぞ、2度はないと》
途端に領域が崩れ、私達はまたグラウンドへと戻る
明らかな負傷をした真人に向かい虎杖くんと柊くんはすぐさま駆け出した
虎杖くんが真人に向かい拳を降ったその時
柊くんが地面に向かって手を当てる
そして私もまた、分離された本体に向かって駆け出した
『せめて……爪痕つけて帰れよ…!』
地面を呪力が這う、振り上げた刃は当たらなかったものの
地に伸びた柊くんの呪力は排水溝を通った奴にとっては避けられない打撃
予想していたかのような攻撃
彼は一体……何者なんだ
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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時