空白の時間 ページ33
順平side
「順平落ち着け!!頼むから俺の話を聞いてくれ!!!」
「煩い!!引っ込んでろって言っただろ!」
学校の廊下を走りながら、虎杖くんと戦いを続ける
僕を止めてなんになる、あんな奴らを生かしてなんになる
善人もここまでくると偽善者だ
「命の価値を…はき違えるな!!!!」
僕にはもう、何も残っていないというのに
※
※
※
「呪霊を呼び寄せる…呪いの指……?」
「そう、順平の家に残ってる呪力にその呪力が混じっていた」
「どうして、家にそんなものが…」
真人さんは、少し眉を下げて静かに語ってくれた
僕の家があぁなったのは、宿儺の指と呼ばれる呪物が原因なこと
それを誰かしらが故意的に置いたこと
お金で人を呪うような輩がいること
腸が煮えくり返る思いだった、思い当たる相手がいたから
そいつを僕の手で終わらせないと
そう強く思った
「ひとつ、聞いてもいいですか……?」
「なんだい?俺が答えれることならなんでも答えるよ」
「……真人さんは、なんでAに警戒されていたんですか?僕にこんなことを教えてくれるような貴方を、彼が警戒する理由が分かりません」
僕の問いに真人さんは少し驚いたようにして
またすぐに微笑んだ
「そうだね、順平を俺に取られたくなかったんじゃないかな」
「…僕ですか?」
「うん、君と話しているとストレスがないからね、彼は君を独り占めしたいと思ってたんだと思うよ」
冗談なのか本気なのか、その真意は分からない
けれど、その時のボクにとっては
そんなことどうでもよかった
「死んだんですよね、母さんも、Aくんも」
「多分ね、特にAとか言う方は呪力があった、すぐに宿儺の指が危険なものだと気がついて自ら囮になったのかもしれないよ」
ここに宿儺の指がないのが何よりの証拠だよ
真人さんはそういった
真人さんはこういった
人間には心なんてない、それは全て魂の代謝だと
彼は、教えてくれた
魂も、大地を流れる水と変わらない、ただそこにあるだけ
それならば、何をしても許されると
「もう一度言うよ順平、俺は、順平の全てを肯定するよ」
そっと彼の手が僕の額に触れる
体温のないその掌が、その時は酷く
心地よかった
※
※
「もう、何が正しくて、何が間違っているのかも……」
僕の光は、もうこの世界に存在しない
殴られた頬の痛みを噛み締めて
ボクは目の前に立つ虎杖くんに向かって
毒を放った
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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時