吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話【呪術廻戦】 (ページ25)

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呪位ノ存在ページ25

順平side

｢呪い……？｣

『うん、人の負の感情から生まれたもので、普通は視認できないんだ。あの継ぎ接ぎの野郎は……人じゃない。人が人を恨んで、その腹から生まれた呪いだよ』

あの後、腰が抜けたように座り込んでしまったAを近くのファミレスまで連れていき

先程の顔に傷のある人について聞けば

彼はしばらく迷った後に｢呪い｣という存在について教えてくれた

他にも、海や森なんかに対する人間の恐怖から生まれた呪いもいる

そう彼は語って、少し溶け始めたパフェのアイスを口に含んだ

『こんなこといっても信じれないかもしれないけど、とにかくアレはダメなんだ、関わっちゃいけない』

彼の言う通り、とても｢はいそうですか｣と信じれるような話ではない

今日の今日までお化けみたいなものを見た事もなければ

呪いなんてものオカルトでしか聞いたことがない、けれど…

『《彼に触るな》』

あの時の彼は、本当にあの継ぎ接ぎの人、いや、呪いを恐れていた

本気で僕を守ろうとしていた

彼がなんの根拠もなくそんな嘘をつく人ではない、何より……僕は彼を信じたい

｢それで、今の話だと…僕にも呪力？があるの？｣

『ある、今まで何らかの原因で発現していなかっただけで、順平にはボクの術式と同じように、体に刻み込まれた術式がある』

｢Aくんの術式って言うのは、どんなのやつなの？｣

『結構シンプルだよ、対象の存在感、まぁ能力を強化するって感じかな。順平の額の傷を治したのもその術式で治癒力を強化したんだ』

｢え、それめっちゃ強いやつじゃ…｣

『ふふ、……かもね』

どこか疲れたように笑う彼、思えば彼は今日、彼は酷くあの映画館に行くことを拒んだ

自分からスプラッタ映画を見るような彼がそんな事をするだけで不審だった

その上僕に呪いについて教えれるほどの知識

それが僕をひとつの疑念へとたどり着かせる

｢Aくんはさ、もしかして…何か知ってたの？例えば今日あの呪いと会うこととか｣

僕の言葉に、彼は驚いたように目を見開く

けれどその直後、泣きそうな笑顔を浮かべて僕の頭を撫でた

『ごめんね、もう少し、もう少しだけ…知らないフリして守られててくれないかな…』

まるで僕を引き止めるかのようにそう言う彼

僕はどこにも行かないと言うのに

なんで君は…

｢……わかった、でも、終わったら話して欲しいな｣

『うん、約束する』

そんなに苦しそうな顔をするんだろう