５０．ナナバさん/エレン ページ14
・・・バタン・・・と、そこにある人が入って来た。
金髪のすらっとした男か女か分かりづらい中性的な人。
ハンジ「あれ？ナナバ？」
ナナバ「おつかれ、ハンジ。
ちょっと団長に用があってね」
あ、女の人だった・・・。すんません。
ハンジ「あ、急ぎの用じゃなかったらちょっとこれ見てよ！」
ナナバ「ん？大丈夫だけど、何？」
ハンジ「Aに補佐つけようと思って！
これ候補にしてる奴らなんだけど、どの人がいいと思うー？」
ナナバさんはその話を聞いただけで、書類に手をつけずにハンジさんの顔を見て笑った。
ナナバ「あははっ！
・・・Aがこれに賛成すると思うかぁ？」
ハンジ「え？」
ナナバ「絶対Aは、申し訳ないから、って言って断ると思うよ〜。」
ハンジ「いゃ、でも、それじゃAの体がもたないぞ！」
ナナバ「って言っても、倒れたのは今回が初めてな訳でしょ？
壁外調整、研究、新しい大きな情報、ケガから復帰するための訓練。
これが一気に重なったから大変だったんだろうよ。普段はうまくやってるじゃないの」
ハンジ「・・・まぁ、ね」
ナナバ「それにAが心配だから補佐をつけるって言うと、あの子は自信なくすぞ。
他の人に迷惑が・・・とか言って多分今以上に気を使って逆にストレスかもね。」
それはオレも考えになかった。
ナナバさんっていう人はきっとAさんのこと良く知ってるんだろうな・・・。
ナナバ「でも、まぁハンジが心配する気持ちもわかるよ。
あの子、頑張り屋さんだから。
案外素直だし、変なとこ鈍感だから自分の体調の変化には気づきにくいし」
リヴァイ「・・・」
ナナバ「あ、そうだ！
それならエレンを仕えさせたらいいんじゃない⁈」
ハンジ「・・・ん⁈」
リヴァイ「・・・は？」
エレン「？？？？？？？？？？？？」
ナナバ「Aにはエレンに巨人のことやそれ以外のこの世界のことを学習させる・・・っていう理由を言って、実際は補佐の位置に置くんだ。
エレンのためってなると、Aも反対できないでしょ？
それにエレンはAの研究対象だ。
今一番近くに置いておきたい人物だろうね。
エレンにもAにも利益があるとなると、これが最善策なんじゃない？」
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作者名：yuzuyu | 作成日時：2014年8月12日 13時
