努力の証 ページ8
守備練習
『(ボール速い…威力やばい…守備も練習頑張ろう…)』
ふとサード方向を見る
『(宗さんうっま…)』
そしてもう1人、現在センターを守っている中川さん
『(この人も私と同じで内野と外野どっちも守れるんだよね…しかもバッティングも上手)』
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『紅林〜宗さんと中川さんってどんな人?』
紅林「宗さんはずっとテンション高いっす、圭太さんはクールだけど意外とノリよくて…
話してみたいんすか」
『まあ…』
紅林「…あー!!!そういえば圭太さんと宗さんもAさんと話してみたいって言ってましたよ!」
『っえ!!?ほんと!?じ、じゃあ…』「紅林!声でけえ!!!」
突然後ろから声がして思わず振り返る
そこには宗さんと中川さん。
宗「あっ!Aちゃん!」
中川「!ほんまや」
紅林「あ、ちょうど良かったっす、Aさんが話したいらしいっす」
『あ、あのちょっと守備で聞きたいことが…』
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(中川視点)
『ありがとうございました!』
深々とお辞儀するA
実は皆、女の子が入るっていうて、結構戸惑ってた。
でもAは想像してたよりもずっと 野球が大好きで 一生懸命で 可愛げのある子やった
「(疑ってごめんな)」
Aの小さな頭を撫でると ちょっと顔が赤くなってる
こんな頑張ってて愛おしい子が 沢山の人に叩かれてる事実が切なくて仕方なかった
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(宗視点)
なんか意外だった。女子チームにいた頃から、クールで凛としてるイメージだったから 話してみると親しみやすくてびっくりした
「圭太、Aの手みた?」
中川「うん、努力の手やった」
マメがいっぱいの手。女の子だとか関係ない手。
いっぱい練習してんだろうな。
「証明してやりたいな、Aがいじめなんかするわけないってのを、そして男子の世界でも通用するって」
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作者名:ばお | 作成日時:2023年12月30日 23時