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おまじない ページ12

キャンプを終え 休みを挟み、今は開幕戦が行われる場所へ移動中。

隣は由伸。

山本「ねえAー 暇ー。なんか話してー」

『小木田が面白い話持ってるよ 小木田に頼みな』

後ろから声がする

小木田「俺に押し付けんな!」


そんな会話をしていると中島監督がこちらへ向かって来た



監督「A、開幕戦の一番バッターをお前に頼みたい。」




『へっ…?』


思わず間抜けな声が出た。
周りのみんなも驚いた様子でこちらを見ている。



まず開幕戦のスタメンに入ることですら凄いことなのに。しかも1番。きっと批判だって大きい。
それでも監督の目は真剣だ。



『〜っ!やります!やらせてください!!』

…こんな名誉なこともうないかもしれない。そう思うとやりたい気持ちに蓋ができなかった。




山本「A!すごいやん!」

『うん…でも本当に良かったのかな。ファンの人たちだって嫌だと思うし、それに…』

今になって弱気になる。怖い。


山本「…Aちょっと手貸して。」

『…?うん』

そう言って手を差し出すと
由伸は私の手に指で何かを書き始めた。
そして最後にぎゅっと柔らかく私の手を包みこんだ。

山本「…これでよし!活躍できるおまじない!」

『へぇ!なんて書いたの?』

山本「んー。それは秘密」

そう言って意地悪に笑う。


もう一度自分の手を見てみる。
自分の手は好きじゃなかった。女の子らしくないマメと傷がいっぱいで。
それでも由伸のおまじないにかかった手は どうしようもなく愛おしく感じた。


『由伸、私頑張るね』

山本「うん、Aなら大丈夫。」





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見てくださりありがとうございます

実は他球団の選手との絡みを書こうか迷っています。
そこでもし皆さんが絡んでほしい球団や選手がいたら教えてほしいです!

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作者名:ばお | 作成日時:2023年12月30日 23時

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