１０音 ページ11
．
私さ、結構いいとこの生まれらしいんだ。
けどね、母親が呪詛師に堕ちた。
何故って？
母は、耐えられなかったのさ。
自分は、何の為に、誰の為に呪術師をしているのか。
それが分からなくなってしまった。
弱者救済に、意味はあるのか。
母が辿り着いた答えは、私には分からないし、分かりたくもない。
母は死んだ。
呪術師に会って、殺そうとしたら返り討ちにあった。
その呪術師は、母を処刑するよう言われていたんだろうね。
私はただ、交通事故で亡くなったと知らされた。
高校生になったある日、五条先生に会ったんだ。
その時、母のこと、自分のこと、
呪術師のことを、教えてもらった。
それで、今に至る。
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『ざっとこんな感じ』
…！？
両肩をそれぞれ悠仁と野薔薇に掴まれた。
「うっ…うっ…ｸﾞｽｯ…あんた、ずっとそんなの一人で抱えてたわけ？頼ってよ……」
「お前さぁ…いい加減抱え込むのやめろよ…俺何も出来ねぇけどさ…頼れよ……」
『いや、泣くほどの話じゃ…』
「これからはさ、もっとAのこと聞かせてよ。力になれるかは…まぁ分かんないけどさ」
悠仁が鼻を啜りながら言う。
「そーよ」
野薔薇が目を擦りながら言う。
「頼れ」
伏黒が言う。
『……っ
分かった』
私は、涙が溢れそうになる目を細めて、笑ってそう言った。
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いつの間にかお気に入り登録と評価が増えてる…
感激です！ありがとうございます！
これからも頑張ります！宜しくお願いします！
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作者名：しぐれ | 作成日時：2022年1月24日 21時
