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-Episode22- ページ23

Satoru Gojo side

「…さ……ま!ご……じょう様!五条様!」

俺、いつ五条家に戻ったんだ。

「五条様!」

はっきりと聞こえた声は屋敷にいた女中達の声じゃない。

じんわりと体に熱が通っていく感覚に重たい瞼を開けると夜空かと錯覚する程に綺麗な瞳と目が合う。

手を伸ばしたくなる衝動を堪えた。

此処は何処だ。

五条「……呪霊!」

起き上がって呪力を練ろうとするが脳がまだ完全に起きていないのか視界が揺れた。

そのまま前にいる近衛Aに向かって倒れてしまう。

首元から香るボディソープの匂いとは違う匂いが鼻に香る。

昔、嗅いだことのある懐かしい匂い。

背中を小さな手が触れる。

「まだあまり動かないほうがいいかと思います」

耳元で呟かれる言葉に目を瞑った。

どうして冷凍庫にいたと聞かれ答えてから離れる。

平均体温より少し温かくなっていたのはきっと俺を温めてくれていたからだろう。

五条「あのさ…」

気づけば刀を拾っている近衛Aの背中に言葉を投げていた。

「はい」

五条「あー後ででいいや」

俺の口は何故かどうして嫌いって言った相手を助けたと口走りそうになっていた。

「そうですか」

近衛Aは、拾い上げた刀の刀身に呪力を纏わせた。

傑も硝子も呪具使いじゃない。

だから初めて見る光景に鳥肌が立つ。

淡い紫色の靄が刀身に纏わりつく。

刀の先を扉に向けると触れてもいないのに綺麗に真っ二つになったそう思っていた時、鳥が羽ばたくような音が耳に聞こえた。

大量の紙がこの狭い空間に押し寄せて来る。

前にいる近衛Aの体は圧に負け倒れそうになる。

その小さな体に腕を回した。

無限を張ると紙達は床に落ちる。

そのまま廊下へ出ると紙達は一つの塊に変化し大きな男の顔になった。

俺をあそこに閉じ込めた奴とは別だな。

手の平を呪霊に向け上げると呆気なく一つの塊になる。

すかさず近衛Aが塊を切った。

その瞬間、突き飛ばされる。

意識を失っていたせいか別の呪霊の感知が遅れた。

俺を庇って呪霊の攻撃を受けた近衛Aは跳ね、転がって廊下の突き当りまで転がって行く。

壁にぶつかる前に体を器用に捻り、刀を床に刺し勢いを殺して止まった。

五条「無事か!」

「はい!」

目が回っているのか頭を振っている。

三体の呪霊が俺や近衛Aを狙う。

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年8月8日 22時

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