−Sixty Six− ページ18
ベットの縁に腰を下ろしながら分厚いカーテンを開けると外は薄っすらと霧が立ち込めていた。
グエル「なぁ、A」
「んー？」
足を前後に動かしながら返事をする。
グエル「髪、切ってくれないか？」
「…は？」
突然、言われた言葉に勢いよく振り返ると首から嫌な音がしたが今は気に出来なかった。
グエル「ふ、深い意味はないんだ。だけど切って欲しくて…駄目か？」
ベットに上がり、足を伸ばしているグエルの上に正面になるように座る。
毛先を手に取って遊ぶ。
「いいよ」
グエル「鋏とバリカンはミオリネから借りて来た」
「なら、場所は私が選ぶ。着替えよう」
床に散らばる制服を拾い集めた。
身支度を終え、寮を出る。
「ハロ、準備は出来てる？」
『出来てます』
腕の中に抱く赤ハロに問う。
ノーマルスーツに着替え、人気の無い港に辿り着くとそこにはハリィラネルの姿。
グエル「何処に行くんだ？」
「私の生まれた場所」
2人と赤ハロとでコックピットに入る。
シートには私が座り、グエルには横に立って貰う。
赤ハロをセットする。
スティックを握り、ペダルを踏み込む。
沢山のデブリの間を綺麗にする抜ける。
グエル「凄い」
そんな言葉が横から聞こえて来た。
あっという間に月の裏側に辿り着くと大きな格納庫扉が開く。
その中にハリィラネルを収納し、コックピットから降りる。
グエル「此処は…」
「今は、私がガンダムを作っている研究施設」
格納庫には、ハリィラネルに似た機体が7体ほど並んでいる。
通路を通って、電子扉を何枚か抜けて行く。
最後の1枚を抜けた先は、一面草原の世界が広がる。
「此処が私が生まれ、育った場所」
空には雲、その先には星。
湖に城館。
グエル「此処が…」
「髪、切るんでしょ」
腕に抱えている赤ハロを下ろし、グエルの手を取って草原の上を歩く。
「ハロ、椅子の準備をお願いしてもいい？」
『承知しました』
グエル「綺麗だな」
「将来、一緒に住む？」
顔を覗き込んで言うと額を強く突かれた。
「った！」
グエル「…考えとく」
耳を真っ赤にしてそう言ったグエルに自然と口角が上がってしまう。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
