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〜27話〜 ページ28

頬を冷たい風が撫でた感覚に目を覚ます。

ゆっくりと瞼を開けると知らない部屋の窓を閉めている花江さんの姿。

「…ッ」

声は出ず、微かに抜けた空気が音を成した。

その微かな音に花江さんは気づいてくれる。

花江「蛇ちゃん!?」

潤んだ瞳と目が合う。

「‥‥は…なえ‥‥さ‥ん」

今までの自分からは想像出来ない消えてしまいそうな声が喉から出る。

花江「そう!俺のこと分かる?」

「はい」と声を出そうとすると上手く出ないので頷いた。

花江「今 看護師さんとか呼んでくるから待っててね」

頭の上に手が乗るとフラッシュバックする。

今、私がどうしてここにいるのか。

ストーカーに刺された。

いやあれはストーカーと呼ぶのかな。

頭の中に残っている記憶と記憶を繋ぎ合わせていると花江さんと医者の方々が何人か入って来る。

「「自分の名前言えますか?」」

「じゃ…ぶち…A」

「「ここはどこか分かりますか?」」

「病院でしょうか」

「「はい 明日精密検査の方しますので今日はお休みになってください」」

「もり‥‥く…ぼ・・・さんは」

花江「無事だよ 今日も浪川さんと一緒に夜あそび出るって言ってたし」

「「ちょっと蛇淵さん!?」」

花江「蛇ちゃん!」

「会いに行って確かめたいんです お願いします」

押さえつける手達を振りほどいてベットからふらつきながら出る。

「お願いします」

「「貴方は大量に血を流して死ぬところだったんですよ」」

「安静にして会いに行きますからお願いします」

頭を下げると頭上から悩んでいる声が聞こえる。

花江「僕が彼女と一緒に行きます すぐ戻って来るのでお願いします」

「花江さん」

私と一緒に頭を下げてくれる先輩に涙しそうになる。

「「分かりました 必ず安静にして向かって下さい 走ったり変に力を入れてしまうと傷口開いてしまいますからね」」

「はい ありがとうございます」

花江さんと病院を出てまずは家に向かった。

久しぶりに見るネオンが眩しい。

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ユリア(プロフ) - アルマジロさん、お返事ありがとうございます。これからも頑張ってください!応援してます(^▽^)/ (2022年12月29日 15時) (レス) id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - ユリアさん» 初めてまして!コメントありがとうございます。素敵な作品と言っていただけて作者とても嬉しい限りです!読んでくださってありがとうございました! (2022年12月28日 20時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - とってもいいお話でした!この後の物語がどうなって行くのか色々と想像してしまいます!素敵な作品をありがとうございました(^▽^)/ (2022年12月25日 12時) (レス) @page46 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» いつもコメントありがとうございます!これからも更新頑張りますので見て頂けたら嬉しいです!今後もよろしくお願いします。 (2022年6月16日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - アルマジロさんが書く森久保さんや浪川さんのお話が大好きで更新される度にワクワクしながら読ませて頂いていました!次の作品も読ませていただきますが一先ずお疲れ様でした!! (2022年6月13日 20時) (レス) id: d034a9fa72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年12月28日 21時

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