〜37話〜 ページ38
SHANKS side
ベック「寝てるのか？」
シャン「あァ 俺にたんまりと林檎食わせて安心したのか寝ちまったよ」
膝の上でスヤスヤと眠るAの銀髪を撫でながら言う。
ずっと海の上で生活しているはずなのに、髪は凄く手触りが良い。
ベック「ったく 風邪引くぞ」
その辺りにある毛布をAの肩に掛けると、身動ぐが起きはしない。
白くて艶やかな頬に手の甲を当てると眉間に皺が寄る。
邪魔そうな髪を耳に掛けると普段は隠している耳が見えた。
そこには傷の跡。
この耳を何度も自分で斬り落とそうとでもしたのだろう。
薄くはなっているが傷跡は残ってしまっている。
良くここまで大人を…俺達を信用して付いて来ている。
ベック「愛おしいか」
本来、このホンゴウの部屋兼医務室では煙草は禁止されているのだが買ってにベックは煙草に火を付けはじめた。
シャン「ホンゴウに叱られるぞ〜」
ベック「かまわん」
シャン「‥‥愛おしいな」
頬を指先で突いたりするが起きる気配は無い。
相当、疲れだったりが溜まっているよう。
ベック「好きなのか」
シャン「好き‥‥か」
ベック「考えてもみなかったって顔だな」
シャン「そりゃな Aもウタと一緒で俺達の娘だ」
ベック「娘とは考えてねェヤツもいる」
シャン「ホンゴウだろ？」
ベック「知っているのか」
シャン「あんだけAに熱い視線を送っていれば俺でも気づく」
ベック「そうか」
シャン「お前はどうなんだよ」
ベック「さァな」
そう言って、Aの方に煙草の煙を吹きかけようとするので阻止する。
シャン「女たらしが」
ベック「お頭もだろ？」
不敵な笑みを浮かべたベックは部屋から出て行った。
「ん‥‥あれ？‥‥お頭ァ？」
眠そうに若干赤らんでいる琥珀色の瞳が顔を出す。
大きな欠伸をすると目尻から一線の涙が零れ落ちるので、指先ですくう。
シャン「随分とぐっすりだったぞ？」
「ん〜〜！！体が楽になりました！」
大きく伸びをするAの胸元から刺青が見える。
自然とそこに手が伸びていた。
「ん」
シャン「わ、悪い！」
「また叩かれたいんですか！？」
真っ赤な顔をしてこちらに怒ってくるA。
そそるなァ。
ベック、前後撤回だ。
Aは、俺のモノにする。
SHANKS side end
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
