〜26話〜 ページ27
「エレジアってどんな島なんです〜？」
寝転がって空を見ながら呟くように言うと近くで作業をしているホンゴウさんがしゃがみこんで私の顔を覗き込む様にこう言う。
ホン「音楽の島らしい」
「へェ〜 ウタにぴったりじゃないですか」
ホン「あァ そうだな お前はいい加減起きろ」
「怪我人ですもの〜」
シャン「Aはいるか」
「はい！」
お頭の声に反応して上半身を起こした。
――――――ゴンッ。
鈍い音。
ホン「った！！！」
「いたっ！」
ホンゴウさんと額をぶつける。
シャン「だっはははは お前ら2人仲良いな！」
「ホンゴウさん！」
ホン「はァ！？お前が急に顔上げるのがいけねェんだろ！」
「避けて下さいよ！」
ホン「無理だ！」
ヤソ「また夫婦喧嘩か〜？」
ホン「ヤソップ いい加減にしてくれ 俺はこんな女 嫁にするつもりはねェ！」
「こんな女‥‥」
ホンゴウさんの脛を蹴る。
ホン「A！！！！」
「べーだ！お頭行きましょ」
シャン「お、おう」
お頭の腕を掴みながらその場から離れる。
ヤソ「好きなら好きって言えよ 回りくどいことばっかしやがって」
ホン「‥‥アイツの目にはお頭しか映ってねェよ」
ヤソ「諦めんなよ」
ホン「っせーよ」
ライム「モテる女はちげェな〜」
ヤソ「おっと此処にもか」
ホン「あっちにもだ」
ライム「あの女たらしは駄目だ」
ベック「何の話だ」
ホン「別に〜」
「え〜〜〜私見張りなんですか！？」
シャン「悪いな」
「お頭が言うなら分かりました」
シャン「ありがとな」
手が頭に乗る。
また、子供扱い。
「行ってらっしゃい」
シャン「あァ」
船から降りて行くお頭に手を振る。
愛剣ユピテルの手入れでもしようと自室に戻った。
ウタが散らかした部屋をまずは片付けて、ユピテルを手に取る。
「ごめんね しばらくの間触れてあげれなくて」
グリップの握り心地だったり、刃毀れを見たりする。
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
