〜6話〜 ページ7
「結構な値段するのに買って下さってありがとうございます」
お礼を言いながら掴まれている手を見る。
森久保「あ、ごめん 嫌だったよね」
「いえ」
「「祥太郎はいつもの？」」
森久保「あーうん Aちゃんはどうする？」
「森久保さんのいつものはどんなのでしょうか」
目の前に置かれているメニューを広げる。
森久保「俺はこのタコス」
「タコスです…か」
あんまりタコスを好んで食べている人を見た事が無い。
森久保「ここの看板メニューはこれ」
目線をそちらに向けると美味しそうなハンバーガーに綺麗な色をしたアボカドが挟まっているものだった。
朝からこんな豪快な物は食べられないなと思いメニューを一枚めくると山の様にホイップの乗ったパンケーキが載っている。
「私これにします」
店主の方の顔を見ると苦笑いされた。
森久保「Aちゃん 若いな 俺 こんなん絶対食べられない」
「そうですか？甘い物取らないと判断鈍くなるので」
「「職業病ってやつだな」」
「そうですね 集中すると特に欲しますね」
「「祥太郎はいつもので佐久間さんはそのパンケーキね ドリンクは珈琲でいい？」」
「はい 珈琲でお願いします」
森久保「俺 アイスコーヒーで」
店主は頷いて奥のキッチンに向かって行ったので店内を見渡す。
店の奥にはドラムや他の楽器が置かれていた。
きっと夜はバーになってライブとかするのだろう。
「森久保さんもここでライブとかされた事あるんですか？」
森久保「昔はしてたよ 今は仕事が忙しくてこうやってタコス食べにしか来れてないかな」
「そうなんですね」
森久保さんが口を開いたが閉じてしまった。
「何かありましたか？」
森久保「普通に大学生かなって思ってたから馴れ馴れしくしてごめん」
「お互い様ですよ 私も森久保さんのこと不審者扱いしてましたし」
森久保「本当に蜂須賀工房の佐久間Aちゃんなの？」
「はい そうですよ」
お店の雑誌が置かれている場所から先日発売されたギター雑誌を手に取りページをめくる。
私とお師匠が2人並んでいる写真を顔の横に並べる。
「一緒の人ですか？」
森久保さんに問いかけると何度も頷いてくれた。
その様子が可愛らしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» コメントありがとうございます!また森久保さんの話書こうと思っているので是非見て下さったら嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2021年11月4日 17時) (
レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - とっても面白くて浪川さんの作品からいつも更新を楽しみにしていました！！リクエストというほどでは無いですが森久保さんが大好きなのでいつかまた書いて下さったら嬉しいです。今後も応援しています！ (2021年11月4日 0時) (レス) id: a5eec28c4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アルマジロ
| 作成日時：2021年10月2日 22時
