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〜31話〜 ページ32

森久保「分かった それで開けずに俺の部屋に置いておく」

「ありがとうございます それじゃあ行って来ます」

森久保「Aちゃん」

「はい?」

森久保「これ お守り」

いつも森久保さんの右手の小指にはめられた指輪を渡される。

「こんな大事な物持って行けません」

森久保「いいから 俺はそっちに行けないから」

無理矢理手に握らせる。

森久保「クリスマスも正月も一緒に過ごせないし」

「ごめんなさい」

森久保「いいって来年もその次も一緒に過ごせる事が出来ればいいよ」

頭の上に手が乗る。

「必ず来年もその次も一緒に過ごしたいです」

森久保「もちろん」

「行って来ます」

森久保「行ってらっしゃい」

名残惜しいが振り返らずにゲートをくぐる。

慌てて飛行機に乗り込み自分の席に座った。

4ヶ月もの辛抱だ。

短い様できっと長い。

あぁ、もう会いたいな。

段々と離れて行く景色を見ながら思った。



















何日か前に雪が降ったのだろうか滑走路の端に雪がある。

飛行機が完全に止まったので荷物をまとめ空港内に行く。

「うぅ〜〜 真冬の東京ってこんなに寒かったっけ」

あれから4ヶ月の1月。

森久保さんとはお互いに返せる時に連絡を返していた。

今日も迎えに来てくれていると言っていたがちっとも見当たらない。

スマホを見ても私のメッセージに既読は付いているが返事が無い。

困った。

電話をしようとすると視界が真っ暗になり後ろに人の気配がする。

森久保「だ〜れだ」

耳元で久しぶりに聞いた声にニヤけてしまう。

「森久保さん」

森久保「当たり おかえり Aちゃん」

目元にあった手が離れるので振り返るとずっと画面の向こう側にいた人がそこにいた。

「ただいまです 森久保さん」

森久保「髪伸びたね」

「そうですか?変わらないと思いますけど」

毛先を触っていると森久保さんの手が伸びて来て私の髪を耳に掛ける。

その一瞬の行動に胸が高鳴る。

「ほ、ほら 行きますよ」

森久保さんの手を引っ張った。

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アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» コメントありがとうございます!また森久保さんの話書こうと思っているので是非見て下さったら嬉しいです!これからも頑張ります!! (2021年11月4日 17時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - とっても面白くて浪川さんの作品からいつも更新を楽しみにしていました!!リクエストというほどでは無いですが森久保さんが大好きなのでいつかまた書いて下さったら嬉しいです。今後も応援しています! (2021年11月4日 0時) (レス) id: a5eec28c4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年10月2日 22時

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