〜29話〜 ページ30
Morikubo Showtaro side
何度も何度も鳴り響くインターフォンに嫌気がさして寝転がっていたソファから降りると二日酔いのせいで足元がふらつく。
廊下の壁を伝いながら玄関の扉を開ける。
森久保「はいぃ〜」
誰かも分からずに開けた扉の先にいたのは大輔。
森久保「んだよ」
浪川「なんだよじゃないですよ!」
なんで急に怒られているのか分からない。
森久保「Aちゃんの彼氏になったからって俺に自慢しにでも来たのか?」
胸倉を掴まれた。
浪川「それは森久保さんでしょうが!彼女いたのにAちゃんに勘違いする様な事ばかりして!」
森久保「‥…は」
いつ、俺に彼女が出来たんだ。
浪川「この間 家に連れこんでたらしいじゃないですか」
森久保「この間……翔太が家に来たぐらいで他には来てねぇよ」
俺がそう言うと胸倉を掴んでいた手が緩む。
浪川「へ」
森久保「大輔こそAちゃんがと付き合ってるから旅行行ったんだろ」
浪川「違いますよ!!あぁ!もう!森久保さんこれ持って空港行って下さい!」
森久保「はぁ!?なんで空港なんだよ!」
浪川「Aちゃん しばらくの間日本離れるっていつ帰って来るかも分からないって言ってたので 森久保さんの気持ちちゃんと伝えないと海外セレブと結婚しちゃいますよ!」
大輔の持っているギターケースを貰い、玄関の小物入れに入っているバイクのキーを掴みマンションを飛び出した。
Morikubo Showtaro side end
「「15時37分 アトランタ空港行きの便は間もなくご搭乗のお時間となります」」
滑走路を見ながらコーヒーとサンドイッチを嗜んでいると自分の乗る飛行機のアナウンスが聞こえた。
浪川さんはきちんと森久保さんに渡してくれただろうか。
揉めてはいるだろうがきっと渡してくれている。
サンドイッチの最後の1口を口の中に押し込んでコーヒーで流し込む。
大きなキャリーケースを引きながら搭乗手続きをしに空港会社の窓口まで歩いていると背後から誰かが走って来る気配がして振り返ると倒れそうな程に強く抱きしめられた。
顔は見なくても匂いで分かった。
優しい匂いの中に少しだけスパイシーな匂いがあるのは森久保さんだ。
「どうしてここにいるんですか」
震えた声で森久保さんに問いかけるとゆっくりと体を離してくれたその顔にはくっきりと隈があった。
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アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» コメントありがとうございます!また森久保さんの話書こうと思っているので是非見て下さったら嬉しいです!これからも頑張ります!! (2021年11月4日 17時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - とっても面白くて浪川さんの作品からいつも更新を楽しみにしていました!!リクエストというほどでは無いですが森久保さんが大好きなのでいつかまた書いて下さったら嬉しいです。今後も応援しています! (2021年11月4日 0時) (レス) id: a5eec28c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年10月2日 22時