検索窓
今日:10 hit、昨日:11 hit、合計:12,684 hit

〜24話〜 ページ25

グラス同士が当たる音が部屋に響き渡る。

一口、ボーモアを飲むと口の中一杯にウイスキー独特のピート香が広がる。

これが堪らなく好き。

もう一口飲んだところでグラスをテーブルに置く。

「持ってみます?」

ジッと先程から私の作り途中のアコギを眺めながらお酒を飲んでいる森久保さんに問う。

森久保「うん」

テーブルからアコギを持ち上げて森久保さんに渡すとボディをまず触り次にネックの握り心地を確かめている。

「どうです?少し太すぎます?」

森久保「そうだね 少し太いからもう少しだけやすりかけてもいいかも」

「カラーはどうしましょうか」

森久保「何色が良いと思う?」

「そうですね 深い青色でグラデーションにしましょうか」

持って来ていたカラーチャートで色味を見せる

森久保「この色が好きかも」

人1人分空いていた距離が一気に無くなり私の持っているカラーチャートを森久保さんが手に取る。

「その色ですね 横は艶ありか無しかはどうします?」

森久保「艶ありで」

メモに書き込んでいく。

「他にここはこうしたいとかありますか?」

森久保「ボディにAちゃんの名前入れれる?」

「え 私の名前ですか?」

森久保「もしかしていつもサイドの端に入れてるの?」

「えぇ それでいいか?ってお客さんに聞くとなるべく目立たない所にって言われるので」

森久保「そんなんやだね 俺は佐久間Aちゃんが作ったアコギを使ってんだってアピールしたいもん」

「森久保さん酔ってます?」

森久保「酔ってない 素面」

確かにこの間の様に顔は真っ赤ではない。

森久保「Aちゃんの方が酔ってるんじゃない?顔赤いよ」

「酔ってないです」

頬を触ると若干熱を帯びている気がした。

森久保「ここにAちゃんの名前を大きくね」

ボディを撫でながら言うので頷きメモに書き込む。

森久保「色も金色で」

「金ですか!?」

森久保「うん ボディが夜空でAちゃんの名前が流れ星をイメージしてる」

「夜空と流れ星」

言葉を呟きがら完成を想像しながらボーモアを1口飲む。

〜25話〜→←〜23話〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
69人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アルマジロ(プロフ) - 豆腐さん» コメントありがとうございます!また森久保さんの話書こうと思っているので是非見て下さったら嬉しいです!これからも頑張ります!! (2021年11月4日 17時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - とっても面白くて浪川さんの作品からいつも更新を楽しみにしていました!!リクエストというほどでは無いですが森久保さんが大好きなのでいつかまた書いて下さったら嬉しいです。今後も応援しています! (2021年11月4日 0時) (レス) id: a5eec28c4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アルマジロ | 作成日時:2021年10月2日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。