赤色で私を染めてください

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A＞どうしました？

背中にぎこちなく手を回す。

男の人に抱きしめられるってこんな感じなんだ。

温かい。

自分の背に回る手。

今 この時が止まってしまえばいいと思ってしまう。

はじ＞疲れた〜

パッと離れる。

A＞お疲れ様です

はじ＞めっちゃいい匂いする！

A＞手洗ったら来てくださいね

私はリビングに。

はじめさんは手を洗いに。

ドキドキする心臓が早く落ち着いてくれ。

バケットとビーフシチューをお皿に盛り付けをする。

はじ＞すご！

キッチンに入って来るはじめさん。

A＞たいした料理じゃ

はじ＞料理出来ないおいらからしたら凄いと思うよ

A＞すぐ持って行くんで待っててください

はじ＞はーーい

机の上に並べる。

A＞チーズケーキは食べれますか？

はじ＞うん！ 食べれる！

A＞今 冷やしてるんで後で切りますね

はじ＞Aちゃん 素敵なお嫁さんになるよ

A＞はじめさんは奥さんのお手伝いちゃんとしてあげるんですよ

笑い合って「いただきます」と手を合わせる。

A＞そう言えば今日のお仕事はどんなお仕事だったんですか？

はじ＞撮影かな

スマホの写真を１枚見せられる。

そこにはいつもと考えられない様なはじめさんの写真。

A＞はじめさんじゃないみたい

はじ＞どういう意味〜

A＞真剣になるととってもかっこいいです

手で両手を隠すはじめさん。

A＞え 私 なにかまずいことでも

はじ＞そう言う事じゃないから大丈夫

耳まで真っ赤だ。

A＞静岡にはいつ帰るんですか？

はじ＞今日の最終かな

A＞駅まで送りましょうか？

はじ＞ううん 夜遅いし物騒だから大丈夫

A＞ならタクシー呼んだ方がいいですよね

はじ＞そうだね おいらもいつどこで誰がいるか分からないし

A＞ですよね そのデートとかは大丈夫だったんですか？

はじ＞だいたい家だよね

バケットの音が鳴る。

A＞はぁ

はじ＞Aちゃんはどんな男の人が好きなの？

A＞話が合って嘘つかない人ですかね はじめさんは

はじ＞おいらか おいらは・・・・

目が合う。

はじ＞Aちゃんみたいな人かな

ほら。

遊んでる人って勘違いしちゃいますよ。

そんな事 軽く言う人なんて。

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